主を崇拝する拾い子たちの日常(仮)
小鳥遊 マロ
第1話 祈りを
「タラッタッタッ、タラッタッタッ〜〜♪♪」
「あら、ムーちゃん今日はご機嫌ね〜」
「あー、おばちゃん! こんにちは」
「今日はお買い物かい?」
「そうなんです。ルイス様に頼まれて」
「あらそう、ルイス様に〜。それで──何をお求めかな?」
「そこにあるお肉とこの頭の上にあるお肉をお願いします」
「はいよ」
肉屋のおばちゃんは手際良くお肉を包む。
「はい、おまちどうさま!」
ここでムーはあることに気付いた。
「あれ? おばちゃん、何か頼んだ量より多いよ?」
「それはサービスだよ!」
「で、でも──」
「そんなに遠慮しないでよ。ムーちゃんが来てくれるとここの人らはみんな元気になるのよ」
「えっ、そうなの?」
「あぁ、そうとも! そうだろ、みんな?」
「あー! そうだ!」
「そうとも、そうとも! ムーちゃんが来るとこっちも元気がもらえるってもんよ!」
商店の人たちは口を揃えて言う。
「ムーちゃん、朝採れたこの新鮮野菜をどうぞー」
「うちの果物ももらって!」
「──皆さん、ありがとうございます!!」
ムーは商店の人たちにお礼を述べる。
「それでは皆さん、私は行かなければ行けないところがあるのでここら辺で失礼します!」
ムーは深々と頭を下げてとある場所に走り出した。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「すみません、遅れました」
ムーはとある教会に来ていた。
「あら、ムーちゃん遅かったわね」
「なぁーんだ、フレイチェさんも居たんだ……」
「何だとはなんですかっ!」
「二人ともここでは静かにしてよね」
「「……エメラさん」」
「まあまあ、そんなに怒るなってエメラ」
エメラの肩に手をかける人物がいた。
「……姉さん」
「エメラ、ここは先輩として許してあげようよ。昔なんて牙を剥き出しで、マスターを信用してなかったけど、今のエメラはマスターにご執心だもんね」
ルビーは妹のほっぺをツンッと弾く。
「ね、ねぇさん!?」
「あれ、もしかして違った?」
「…………ち、違わない」
「なら、先輩として心を広く持とう! 寛大に、寛大に♪」
ルビーは腕を高々に掲げた。
「はぁ、姉さんはいつもそう呑気なんだから── ムー、フレイチェ、そろそろ始まるから急いで」
「は、はい!」
「はい」
ムーとフレイチェもルビーとエメラの様に祈りの準備を始める。
「リーダー、遅いですよ」
「ごめん、ごめん」
ここには、ソテーリア、リベルタスの全員が揃っていた。
「皆様、祈りの時間になりました。今日もルイス様への絶対なる忠誠と愛を捧げましょう」
そこに一人の女性が現れた。その女性は言葉には表すことが出来ないほど、容姿、服装、その他諸々も含めてとにかく白かった。
「あぁ、もこさん、今日も美しいです〜」
「あ、ありがとうムー」
「へへっ」
「それでは祈りを始めます。皆様、ご一緒に」
もこは大きなルイス像の前に立ち、手を広げた。
「「「「「我々は信じます。唯一の神、全能の神を。我々は信じます。唯一の主、ルイス様を。聖なる主よ、主は私たち愚か者のために手を差し伸べて下さりました。我々は聖なる主とこの教会を信じ、絶対なる忠誠と永遠なる愛を捧げます。また
こちらから本編に飛べます。
https://kakuyomu.jp/works/16817330655453827962/episodes/16817330655453838323
主を崇拝する拾い子たちの日常(仮) 小鳥遊 マロ @mophuline
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