第26話 ラスボスの愉悦
4/14 11:55 xx光学 近隣公園
「西永っ!!」
地面の違和感を感じて跳び退ると、一瞬ののちに僕がいた地面が隆起した。気配の方向に目を向けると、宮台新が宙に浮いている。宙に浮くだなんて超能力者じゃないんだからさ。
「来ちゃったかあ。僕は退散だな」
「何吹き込んでやがる」
「や、【黒の薬剤師】に捕らわれたお姫様を助けにね。スカウトの方が正しいかな。仲間キャラかなと思ってさ」
「こいつはお前の仲間じゃない」
「あ、わ、私は……」
呟いた西永都は逃げる。大分気持ちを揺さぶることができたようだ。仲間になってくれる日も近いかな。
「ははははは」
「おい! 西永」
【黒の薬剤師】が彼女を呼ぶが、ふらつきながら振り返りもせずに走り去った。
「てめえ」
「早く追いかけないとまずいんじゃない? 大分揺れていたようだけど。僕はいったん引く。麻薙のもう一つの研究室、幕張研究室で待つことにするよ」
どうなるか楽しみだな。彼女は僕を理解してくれそうだから。宮台君は一瞬こちらをにらんだ後、西永都を追いかけて去っていった。
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