OLおじさん、転生して異世界で勇者と魔王の叔母(肉体年齢18)してます―勇者、魔王の叔母として、今日も魔王と勇者の仕事を押し付けられる叔母(中身は精神年齢38+18のおじさん)―

ちーずけーき

第1話




魔王、それは恐怖の象徴――

そして対になる一筋の希望、勇者―――

二人は龍と人間のハーフな英雄の子共として生まれた

して同時に英雄の父、白龍と銀龍の間にも英雄の妹が誕生した

魔王と勇者の叔母でもある英雄の妹は転生者だった

しかも前世、OLおじさんである......



――○



俺は札農 隼人

で、今は英雄の年の離れた妹ルシア・ライデンガルトだ

自己紹介はこんな感じで俺は今世、結構なチート能力を生まれ持っていた

まずは寿命で死ぬこともないし老いることもないこと

そして圧倒的チート能力を使える...はずだった

けど今は俺がミジンコレベルに弱いから使ったら圧力に負けて四肢とか千切れるほど怪我するらしい

俺の兄、英雄ことロンデルの種族は龍人族ドラゴニュート

龍の弱体化版ってとこだ

俺は龍族の中でも新種な白銀龍

ロンデルと違って歴とした龍なのでもちろん龍の姿にもなれる

俺とロンデルの種族が違うのは簡単、ロンデルが父白竜の浮気相手だった人族の子だからだ

俺、ルシアは正妃である銀龍の母の下で生まれたので中々満足な生活を送れている

そう、ただこれを除いて...



「なんで俺のがなくなってるんだぁぁぁ!!!!!!」



俺は女の子に転生してしまった

銀髪金目の超絶美少女に......

やめてくれ!

毎度鏡を見るごとに見えない相手を呪う

道に通りすがる度に「かわいいね」だの「ぜひうちの婚約者に!」などマジで勘弁してほしい

俺泣きたいよぉ

ま、こう見えても俺は齢18歳にして叔母らしい

ロンデルの子供でな、魔王と勇者になった双子がいて俺の日課はそいつらの仕事を押し付けられ渋々やる、これを無限ループだ

俺労死しそうだよぉ

話を戻して俺の甥たちはひじょーにイケメンで女を誑かす天才だ

嫌味言っても神対応

俺にとってはうらやましくてしょうがない

俺はムスコがねーからヤりたくてもヤれない

だがな、魔王、ロイは地位のある女を色気で堕として戦略的駒として使ったり勇者レイは女を助けては告白され断ってる

うん、ぶっ○ろしてやろか?

思わずそんな言葉が喉元まで出るくらいにイラつく



「ルーシーア、お仕事の時間だよー」



金髪碧眼のイケメンこと甥のレイが俺をずるずると引きずって事務室まで連れて行こうとする

このイケメンめが...顔がいいだけで俺が許すと思ってんのか!



「やだ。俺はもう寝る」



自室の布団に戻ろうと必死に屋敷の柱を掴み何とか抵抗する

レイは溜息を吐き俺をガシリと捕まえて連行していく

俺、一応叔母なのに...

異世界って過酷である

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