Case3-13 少女

 その一騒動後、何か事件があったかと言えばそんなこともなく、ごくごく平穏な日々が過ぎ去っていった。

 しかし、明確に前とは違うことが一つだけあった。

 少女は、以前と比べ幾ばくか臆病になった。

 もちろん、元々の性格は変わっていない。しかし、外に出ることがあれば不安げな顔で自分の足元や背後をよく気にするようになり、草陰や森林、それに畑にもあまり近づかなくなってしまった。何より、一人になることを極端に嫌うようになった。家の中でさえ、部屋に自分だけという状況を作らないようにしたり、それが無理な時は誰かのあとをついて回ったり。

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