第6話 君を選んだ理由

「運命共同体?」


 彼は良くわからないことを言われ理解出来ない表情を見せる。


「そうだよ🎵」


 彼女は笑顔で彼を見る。


「どういう意味?」


 彼は彼女の表情を見て聞く。


「これから私と一緒に行くんだよ」


 無邪気な笑顔で彼女は答える。


「……」


 彼は彼女にどう答えれば良いかわからないまま無言になる。


「……私がこなければ、君はこの地下で命を終えていたんだよ」


 彼女は彼に話を続ける。


「……」


彼は彼女の言葉を無言で聞く。


「それに君はまだ世界が滅びることは信じてないよね」


 彼女は彼の瞳を見る。


「……」


 彼は無言でうなずく。


「真実を見てから君の命は終わらせたいでしょ」


 彼女は優しい笑みで彼の瞳を見る。


「……」


 無言でゆっくりとうなずく。


「安心して頂戴」 

 

 彼女は優しく彼に言う。


「私と一緒にいる間は見捨てたりしないから」


 彼女は笑顔で言う。


「……」


 彼は無言で彼女を見る。


「うん、どうしたの?」


 彼女は彼の目を見る。


「……元の世界に帰ることは出来ないの?」


 彼は彼女の瞳を見て質問する。


「……君だけなら帰すことは出来るかな」


 彼女は寂しそうな笑顔で答える。


「……僕だけ?」


 彼は疑問な表情になり聞き返す。


「他の転移した人は無理だね」


 彼女は無表情で答える。


「どうして?」


 彼は怒った表情になる。


「……エネルギー、コストが足りないの」


 彼女は彼に言う。


「……生命石を使えば行けないの?」


 彼は彼女の言った言葉を呟く。


「生命石は一度きりしか使えない」


 彼女は寂しい表情で彼に言う。


「どうして僕だけなら帰れるの?」


 彼は彼女に近づき瞳を見る。


「それはね」


 彼女はゆっくりと言葉にする。













「私についてくればわかることよ」


 彼女は静かに答える。


「今は教えてはくれないの?」


 彼は無表情で彼女の瞳を見る。


「……」


 彼女は無言で歩こうとする。


「……」


 彼も彼女の後ろを無言で歩き出す。


「……ありがとう」


 彼女は小さくお礼をしてどこかへ歩き始めて言った。


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