第4話 自然に世界が滅びる前に彼女の力で世界を滅ぼします。
「よしよし🎵」
彼女は彼が頷いたことに満足して離れた。
「え?待って?」
彼は無意識に頷いたことに戸惑った表情になる。
「さあて、どんどんと国や町を滅ぼして行こう🎵」
無邪気な笑顔で彼女は言う。
「別に滅ぼす必要はないでしょ」
「……」
彼は無表情で言葉にすると彼女の笑顔が一瞬だがくもり始める。
「……永遠に生きてると退屈で仕方ないのよ」
彼女は作り笑顔で彼に言う。
「え?」
彼は彼女の言葉に戸惑う。
「私はいつから生きてるかわからないぐらいに生きてるのよ」
彼女は作り笑顔で話を語り始める。
「どうして?」
彼は疑問に思い言葉にしようとする。
「わからないし忘れちゃった」
彼女は無邪気な笑顔で彼に言う。
「……」
彼は無言で彼女の目を見る。
「ただ、わかることはね」
彼女は彼の瞳を見て話を聞く。
「……」
彼は言葉を待つ。
「私は何度も世界を壊して滅ぼして破壊と再生を繰り返していることかな」
疲れた表情と笑顔で彼に言う。
「……」
彼は彼女の言っていることに理解出来ずにいる。
「……私の中の欲求が飢えて仕方ないの」
彼女は黒い笑みを浮かべる。
「!?」
彼は彼女の黒い笑みを見て後ろに下がり始める。
「後ろに下がったらダメだし、逃げたらダメだよ」
「!!」
いつの間に彼女にバグされて軽く抱きしめられて胸の谷間に顔が当たる。
「……」
彼は彼女の甘に匂いで頭がぼーっとし始める。
「私から逃げたり下がったらだめだよ🎵」
彼女は彼の耳元で囁くように良い始める。
「……」
彼は自然と彼女の言葉にあわせて無言で頷いた。
「うん、いいこいいこ🎵」
彼女は彼の頭を撫で始める。
「……」
彼は抵抗する様子もなく無言になり彼女に撫でられる。
「ふふふ」
彼女は満足したのか彼から離れ始める。
「……?」
彼は頭の思考がもやから晴れるように動き出し彼女を見る。
「あら?どうしたの?」
彼女は無邪気な笑顔で彼を見る。
「……どうして僕を助けたの?」
彼は真剣な表情で彼女の瞳を見る。
「助けてないよ」
彼女は笑顔で答えた。
「え?」
彼は戸惑った表情を見せる。
「君が勝手に助かっただけだよ」
彼女は無表情で彼に言う。
「じゃあ勝手に言わせて貰います」
彼は真剣な表情で彼女の瞳を覗き込む。
「何かな?」
彼女は作り笑顔で彼の瞳を見返す。
「助けてくれてありがとうございます」
彼はお礼をして彼女に頭を下げた。
「……」
彼女は無言になって彼を見始める。
「どうしたの?」
彼は彼女が無言になったのを見て不思議そうに見る。
「……うん、お礼を言われるなんていつ以来かなと思ってね」
彼女は優しい笑みで彼に言う。
「お礼や感謝されたことがあんまりなかったのかな」
彼は彼女の瞳と表情を見始める。
「……そんな記憶はないかな」
彼女は寂しそうな表情を見せる。
「……改めてどうして世界を滅ぼすの?」
彼は彼女の瞳を覗き込み質問をする。
「……暇潰しだよ」
作り笑顔で彼女は答える。
「本当に世界を滅ぼせるの?」
彼女の言葉を彼は信じられない様子で聞く。
「信じなくても大丈夫だよ」
彼女は無邪気な笑顔で言う。
「え?」
彼は彼女の答えに疑問に思う。
「だって君が転移したこの世界は時間がたてば滅びる予定だから」
彼女はゆっくりと言葉にする。
「!?」
彼は彼女の言うことに理解出来ずに信じられない表情を見せる。
「だから、私の力でこの世界を滅ぼしても問題ないよね」
彼女は惚けた笑みで言う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます