第28話 変装指南
さて
国王ヴィクトル二世と二人の護衛にわざわざ王国騎士団情報本部までお越しいただいた。
理由はシンプルで、
エリオットは王と護衛の三人をそれぞれ
国王ヴィクトル二世は
ジーンとミックと名乗った二人の若い護衛たちも、近衛騎士にふさわしい高身長でたくましい若者たちだった。
よけいな
「陛下はスーツ姿に
「なんだ、そんな簡単なものでいいのか?」
ヴィクトル二世は
なにせ言っているエリオット自身は女装のプロである。
さすがに全員で女装してお忍び外出はないだろうが、代わりにどんな
「ようは国王陛下であるとバレないだけで良いのです。
変装くさいほうがかえって周囲も気を使ってくれるから楽なんですよ」
「フーンそんなものか」
どこかの
なぜなら護衛がいる時点で身分ある人だとバレてしまうので、結局は目立ってしまうからだ。
だからといって国王に単独行動は許されない。護衛は絶対に必要である。
以上の条件を元にバランスを
「それで、お前は?」
「僕はもちろん、いつもの手でお
意味深にフッと笑うとエリオットは王の
しばしの
「……相変わらず
「恐れ多いことでございます陛下」
スカートの
後ろに
目の前にいる美少女が先ほどの姫騎士だと、理性では分かっているつもりなのに感覚が追いつかない。
ドギマギしている二人を見てヴィクトル二世は意地の悪い顔になる。
「おかしな気を起こすなよ? こう見えて
護衛たちは赤い顔をしながらブンブンと顔を横にふった。
それを見てエリーゼもヴィクトル二世も笑ってしまう。
「さあ参ろうか、久々の城下だ!」
四人は情報部の馬車を使って王都ヴィンターリアの城下町へと向かった。
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