キャンプデート②
季節が秋に入りセミの鳴く声と熱い日差しが減り、過ごしやすくなった土曜日。今日は由香里と約束していたキャンプをする日です。広めの川辺でキャンプをするスペースがあり、多くはないが私たちと一緒の目的で来ている人を見かける。
川では釣りもできるということができるのでお昼は魚を焼いて食べるのもいいかもしれないと由香里が釣竿を2本持ってきていた。
インドア派の私も由香里となら楽しめるかも…と思っていたのに。
「ねぇ由香里、テント設営した直後に私脱がされているのはなぜ?」
「えぇ…っと、我慢できなくて?」
「はぁ、由香里らしいよ」
テントの設営も終わり、これから釣りを始めようかという矢先。由香里に手を引っ張られテントの中、案の定私は今一糸纏わぬ姿へ。もうお決まりなのだろうか…
「するのはいいけど、優しくしてね?いつものは声抑えられないから」
「うん!美波ちゃんの声が聞こえないのは残念だけど…恥じらっている表情とか普段見られないから逆にそそるよね!」
そういった由香里は壁の薄いテントの中私の身体をゆっくり触り始め、何度かのキスの後大切な部分に手を伸ばす。いつもは自分の部屋で我慢せずにするのに今日は声を抑えながらするからか意識が口と下半身に集中して普段するより気持ちいいかも。新しい性癖に目覚めちゃった気がして、由香里にして貰えて嬉しいけど恥ずかしい。
「あっ…ん…」
「美波ちゃん、ダメだよ声出しちゃ…お口塞がないとね♡」
声が出そうになった私を由香里は舌を絡めて静止してくるけど、声じゃなくて水音の方が周りに聞こえそうで少し不安。でも、由香里は私の声を必死で止めようと普段より激しっく舌を絡めて来る。顔が離れると、私が押し倒される形のせいか由香里とを繋ぐ銀色の糸が太く口の中をいっぱいになって由香里の味を濃く感じる。
甘く少し癖のある味。今年に入って一番口にするこの味は、由香里が良く食べているガムの味だろうか。食後に食べてその次に私を食べる、それが由香里のやり方。たまには別の味もいいのにと思うけれど、この味が由香里なのだと教え込まれているようで少し安心する。
そんな普段とはちょっと違う由香里を感じながら、1時間が過ぎていき午前11時にもうそろそろ釣りをしないと、お昼に間に合わなくなる。でも由香里の手を止まらないし、喋らせてくれない…息が続く限り止まることは無く私の身体は何度も硬い地面に背中を打ち付けテントの中にちょっとした水たまりが出来てしまっていた。
「由香里…時間…」
「時間?…えっもう11時半なの!?ごめん美波ちゃん気づかなくて」
「いいよぉ…いっぱい釣ろ」
「私はもう美波ちゃんに釣られちゃってるけどね」
「そういうのいいから!お腹空いてきたし」
この後、由香里は私とテントの中を綺麗に掃除してくれ、着替えてテントの外へ。由香里が持ってきた釣竿を使い、釣りを始めた。川釣りは初体験なので由香里に優しくスキンシップ多めで教えてもらい、
「やった!釣れたよ由香里見て見て!」
「おおー!美波ちゃん凄い!センスあるよ」
由香里の教え方が良かったのか、開始10分で1匹を作ることができた。今日の釣りは鮎を釣りに来たらしく、お昼は鮎の塩焼きをしようと考えているそうだ。
その後も由香里と共に釣りを楽しみ、二人合わせて13匹という結果になった。これなら夜の分もありそうで一安心。夜はバーベキューをするようなのだが、お肉や野菜は持ってきておらず近くで買いに行くとか。出来れば持参して由香里ともっと遊びたい気持ちもあるが、由香里がそうしたいというのであれば私はそれを甘んじて受け入れる。
「それじゃお昼の準備しよ由香里。私魚するから、火をお願いしてもいい?」
「いいよ!すぐに取り掛かるね」
そう言うと由香里はすぐに火起こしに取り掛かってくれた。私も準備ないとね。
まず鮎のフンや塩を使ってヌメリを取り除く。内臓が私は苦手なので取って由香里が用意していた鉄串を刺していく、右目、お腹に2か所、尾ビレの上あたりに計4本差したら塩を軽くまぶす。それをもう3匹し準備完了!
由香里の方を見ると火おこしも済んでおり、椅子やお皿などを用意していた。
「由香里できたよー」
「お、待ってました!じゃあさっそく焼こうか」
由香里が火起こししていたのは焚き火台で置いて焼くスタイルらしい。私はてっきり地面に刺して焼きあがるを待つのかと思っていたから少し驚いた。
鮎を焚き火台に置き適度に回しながら中までじっくりと焼いていくと川魚の焼ける香ばしい香りに涎が出そうになる。まぁ由香里は私を見て涎を垂らしているが…
由香里への警戒心を高めながら手を動かしていると無事鮎が焼きあがった!
「美波ちゃん、上手に焼けましたっ!ってやつだよ」
「?うん、そうだね」
私はゲームをしないのでネタがわからなかったが、由香里が興奮しながら鮎を天高く持ち上げていた。由香里が楽しいなら私は何も言うことない。私も少しはゲームしてみようかなと思いつつ由香里と「いただだきます」を言い食べ始めた。
鮎は初めて食べたが、ちょうどいい塩加減と焼き加減で凄く美味しく出来ていて初めてにしては大満足。一匹でかなり大きいため2匹目まで手が出ないかなと考えていたが、おいしくてついペロッと2匹由香里完食したのだった。
片付けをしていると、由香里が、
「ご飯食べた後は運動だよね!」
と言い私をテントの中へと連行するのだった。
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