キャンプデート①
久しぶりの登校から数日経ち季節も秋になろうとしている。クラスの雰囲気を思い出してきたある日。由香里は少し用事があるからと私は先に帰ってきていた。
「今日の晩御飯は茄子のグラタンにしようかな」
由香里は茄子が好きというのを最近知り、旬ということもありこの頃茄子を使った料理を多く出している。今晩も由香里に美味しいと言ってもらうために頑張ろうかな。
「まずは、トマトでソース作って~」
私はまだ由香里が帰ってこない事を見越して料理を始めることにした。家に帰ってきて玄関を開けると美味しそうな香りがし、一心不乱に私の下へ…えへへ。
まずお鍋に油を引き加熱しトマト缶開け中火の鍋にトマトを投入。つぶして15分ほど煮込み塩を少々(トマトソース)。煮込んでいる間に茄子の処理をしていく、ヘタを取りしま目に剝いたら輪切りに。表面に塩を振り10分ほど置いておき、出てきた水気を軽く拭き取り小麦粉を全体にまぶす。あとはフライパンで焼き色が付くまで焼く。耐熱皿にトマトソースを敷き、先程までの焼き目の付いた茄子を並べていく。その上にトマトソースを再びかけ、チーズを全体に掛けオーブンへ10分。
「完成~!」
「美波ちゃんご飯できたの?」
ご飯ができたと同時にちょうど由香里も帰ってきたみたいで絶好のタイミングだ。私は由香里に手を洗ってきてと言い、お皿とお箸を用意しカウンターに並べる。
由香里が席に着くのを待ってから手を合わせ「いただきます」を重ね、由香里の感想待ち。
「はふはふ…ん、おいしい!今日の茄子料理も美味しいね。毎日でも食べたいよ」
「えへへ、勉強した甲斐がありましたなぁ。由香里に喜んでもらえて凄く嬉しいよ」
「明日も楽しみになってきた、何にするか決まってるの?」
「茄子のドライカレーかな、由香里は辛いのあまり得意じゃないから辛さ控えめにするね」
由香里は美味しそうに食べながらうんと頷き、作った私も大満足だ!明日も頑張って作ろうかな。そう思いながら由香里と食事を交わすのだった。
ご飯を食べた後は由香里に洗い物をしてもらい私はソファーで少しゆっくりする。特にやる事が無く出来れば由香里と何かしたいなと考えてながら、テレビをボーっ見ていた。
しばらくすると洗い物が終わったのか、由香里は私の隣に座り太ももを触りながら話し始める。
「ねぇ美波ちゃん、今度キャンプに行かない?」
「キャンプ…あー、夏祭りに言ってたやつ?」
「そそ、興味ある?道具とか一応用意してるからさ!」
「それってもう確定してるってじゃない?まぁ行くけど」
「よし決まり!じゃあ来週の週末空けといてね!」
そして、冷蔵庫のカレンダーに来週の休日の予定が記されるのだった。
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