3.虎のはく製
金持ちの家に男がインタビューに行った。
応接間には大きな虎のはく製がのっそりとこちらを睨みつけている。
「素晴らしい獲物ですね。これだけの大きさの虎を倒すには、やはり大変なご苦労を?」
「昔の話だ。あの頃は体力も、射撃の腕も全く問題はなかった。苦労というなら、兄を一緒にハンティングに行こうと誘い出すことの方が大変だったよ」
「同じ趣味のお兄様がいらっしゃったのですか。それは初耳ですね。今どこにお住まいで?」
金持ちは葉巻の煙をゆっくりと吐き出して、言った。
「そいつの腹の中さ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます