しっ尾3本目 狐を被った狐(と書いて妖狐と読む)
「痛い……」
石段を踏み外してお
もう動けない…終わっちゃった……。
「フー フー や、やっと追いつきましたわ。も…もももう、
変な日本語が後ろから聞こえる。
痛みをガマンしてふり返ったら、赤い足。ハイソックスみたい。見上げるのも痛くてやっと……あ、ペルソナ。を
あぁ。死ぬ時は、冷静になれるんだ。さよなら、
……
「あの…その、ええと……わ、ワタクシをお呼びになられらっっ! ハウっ!」
あ。舌かんでる。無理してていねいに言ってるからかな。それに
「なんか、痛そう」
わたしは体が痛いけど……もう、死ぬんだからナンでも来いだわ。ヤケクソよ。
ボソッ「…死なねえわよ…ですわ…」
「イエ、ししし失礼いたしましわ。わ…ワタクシは
「このペルソナを三百年間お守りしております、
「あなたの…お名前は?」
ヨウコ…
ボソッ「ンなわけ、あるかい。ですわ」
「は、はい? 今なんて?」
「ナナナ何でもございませんわ! 横を…向いているのは…そのー…事情がございまして…それに、しっかり見えておりますの。心の目で。ですわ」
「はい?」
心、の目で……ですか。
「そう。──見るんじゃない、感じるんだ!……ですわ」
それ…なんてコント? わたし今、
「ナンでやねん。ですわ」
「はい!?」
──このやりとり……も…しかして。わたしの頭の中、読めるの? やだ、ムリこわい!
「あ…あああ、これは失礼いたしましたわ。」
「あ…なた、さ…先ほどペルソナにお願いをされましたわよね?」
「ワタクシ、お願いをされた方のお考えがわかりますの…あの、お名前は?」
「………」
どうしようどうしよう。思ったことが分かるなんて…考えちゃダメ考えちゃダメ考えちゃダメだ!
「だからナンでやねん。い…いえ、
「! どうして! わたしが
「思っても、言ってもいないのに!」
頭の中が全部知られるなんてムリこわい。変なことがドンドンおきてる…ホントどうすれば……。
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