第8話 怪物

身長2mははるかに超えるだろう仮面を被った行列が向かってくる。カツン、カツンと響かせていたのは奴らが履いている下駄のようだ。それと様々な布切れを継ぎ合わせたようなマントを全身にまとっていて、肌が見えない。しかしドス黒い足首あたりがチラチラと見えた。

何かの病気?


こちらに到着するまで数十メートルのところでピタリと行列が止まった。

こっちに気が付いたんだ。

動かないでいると先頭の奴がマントを翻した。その時、体の全てがドス黒い毛で覆われてた。

人間じゃないの…?

腕に握られたのは自分の身長ほどある金棒だった。その瞬間、体の全細胞が危険信号を出した。そして石畳を一心不乱に駆け出した。

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