家族計画
2007年 4月28日
冬未と隼瀬が18歳の誕生日を迎えた土曜日、2人の婚姻届を市役所に出しに行き受理されて、一旦帰ってから隼瀬が買い物に行き、今日は豪華な食卓を囲んで3人でお祝いする。
「まあ僕と冬未は法的に夫婦になったわけばってん、暁美も僕にとっちゃ大事な奥さんには変わりなかけん、今日は3人の記念日ね」
「そうね、お姉ちゃんもおめでとう」
「隼瀬、冬未ちゃん・・・」
そして、記念に3人で写真を撮って、豪勢な料理に舌鼓を打つ。
「ちゅうかごめんね隼瀬、私達のお祝いてから料理させて」
「んねんね、僕は2人に貰われた身だし。冬未さん、暁美さん、これからも末永くよろしくお願いします」
そう言って三つ指つく隼瀬にこちらこそ末永くよろしくと返礼する2人。そして、隼瀬が丸々一匹買ってきて自ら捌いた鯛の刺身につられて彼の膝に乗るみやこも同じように頭を下げて皆で笑い合う。
「ふふ、みやこもまだまだ僕達と一緒によろしくね。鯛食べる?病気なるといかんけんちっとだけよ」
「みゃん」
「そうね、おいしかね、あ、こらそれパパん指たい」
隼瀬とみやこのやり取りを見て、将来人間の子供が出来た時もこんな感じなんかなと想像する妻達。ちなみにその子供の事について、暁美とはそろそろ・・・と隼瀬もこの頃考えつつあり、それは冬未も幼なじみの勘で分かっていて、この場で2人の背中を押す。
「ばってん冬未はそっでよかと?あんただって僕と・・・」
「まあそりゃそうばってんね。私が今授かったとして、予定日は卒業前後の時期になっちゃうし、そっから仕事始めたりとか考えても、現実的にお姉ちゃんに先に産んでもろた方が私もよかかなて」
それにずっと子供が欲しいと言っていた暁美にも、もうこれ以上我慢してほしくないしと言う冬未。それからこの話を皮切りに、具体的なこれからの家族計画を相談し合う3人であった。
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