大掃除
2006年 12月30日
結婚式も終わり、実家へ帰るのは年が明けてからにして、この年末は夫婦3人で過ごす隼瀬達。そして今日は大掃除、元来綺麗好きな暁美と隼瀬がほぼ中心となって掃除するが、冬未も3人の中で一番身長が高いのを生かし、エアコンや換気扇など高いところの掃除を真面目に行い、そんな姿を見て、最初2人で暮らし始めた時はこぎゃんとなんもしてくれんかったのにと感激する隼瀬。
「もう、泣くな隼瀬。私だっちゃあんたとお姉ちゃんに愛想尽かされたら終わりだしなんでんできるごつならんと・・・」
「ふふ、冬未のそぎゃんとこ好きよ。じゃあちょっと暁美と窓拭きしてくる」
さりげなく普通に好きとか言葉をくれる冬未に、私と暁美はお前のそういうとこが好きなんだぞと呟く冬未である。で、暁美とベランダの窓を内から外からお互いに拭く最中、内側を拭いていた隼瀬の腕を外側から引っ張り、強引にキスする暁美。
「っ・・・暁美・・・」
「あんたの顔見よったら我慢できんだった」
「こぎゃんベランダで誰かに見られたらどぎゃんすっか」
「大丈夫、誰も見らっさんたい。それに私達も夫婦なんだけんなんも問題にゃあし、なんなら最後までする?」
「なん、まだ掃除全部終わっとらんとだけん」
「なら終わってからならよかと?」
「そぎゃん意味じゃ・・・もう、さっさと終わらすよ」
本当にこの暁美も冬未も隙あらば狼になるんだけん・・・と思いつつ、自分も少し期待して掃除のペースをはやめる隼瀬。して、掃除が終わった後は、結局3人とも疲れてそれどころではなく、少し昼寝する。
「・・・寝とったか、あれ夢か」
隼瀬とイチャイチャラブラブする夢を見ていて、先に起きてなんだよ夢かよと少しがっかりする暁美。その彼の天使のような寝顔に起こさないようそっとキスをして、くっついて寝ている冬未と2人に布団をかけてあげると、みやこがその上に乗って丸くなる。
「なんこれ可愛いすぎ・・・みやこ、私には甘えんくせに、このこの」
などと1人でみやこに話しかけていると、先に冬未が目を覚ます。
「あれ、お姉ちゃんが布団かけてくれたん?」
「うん、2人とも冷ゆっといかんけんね」
「そっか、ありがと。ほんでなんか重くて目ぇ覚めたらみやこか・・・」
「こん子、あんた達の布団の上でよう寝るもんねえ」
「隼瀬に似て甘えんぼさんだけん」
「ふふ、確かにね。お姉ちゃんと結婚する言うて本当にすっとだもん」
「ね、てかみやこもだいぶ重なったてこれでん起きんて隼瀬なほんとねぼすけさんよね昔から」
「ほんなこつね、寝る子は育つ言うばってん身長はあんま伸びんごたんね。まあこれがかわいかばってん」
「うんうん、こん寝顔もこまか時から変わらん天使・・・私とちゃんと婚約する前もお姉ちゃんよう理性保ったね」
「まあ何回か暴走しそうになったばってんあんたの顔思い浮かべて止めよったったい・・・初めてはあんたにやるて決めとったし」
「それはそれは・・・そんで自分の初めてば隼瀬に捧げれたらよかて感じだったつね」
「うん、本当にそぎゃんできるとは思わんだったばってん」
「・・・ほんで、改めて聞くばってん、私がいいよって言うて初めて隼瀬としたあん時、どうだった?やっぱ身内だと相性よか?」
「そりゃもう・・・そん時初めて名前で呼んでくれて、これで本当に姉弟以上の関係になれたんだって嬉しくてね」
「隼瀬も最初まだ戸惑いよったけど、そこからもうお姉ちゃんの事、姉じゃなくてちゃんと女として見るごつなったしね」
「うん、ほんでこん子にケダモノんなるあんたの気持ちも分かるごつなったし」
「うんうん、反応がもうやびゃあよね」
「好きなとこ触った時とか女の子んごつかわいか声出すし」
「あれほんと理性飛ぶもんねえ・・・」
そんな談義をしているうちに悶々としてきて、我慢できず隼瀬の寝込みを襲う2人であった。
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