母子
前回、隼瀬との事を親に正直に話して、その流れで自分が母親と血が繋がっていない事を聞いた暁美。その本当の母親に暁美に真実を話した事を報告しに行った父親を見送って、今の母親と話す。
「ねえ、お父さんと結婚する時たい、いくらお母さんが私とお父さんば守るため言うても、じいちゃん達とか反対せんかったん?時代も今と違うし」
「うん、猛反対されたよ。だけん全部勝手に進めて成り行きで認めさせたばい」
「つっよ・・・なんね、女って守るもんできたらそぎゃん強なると?」
「そうたい、あんたも隼瀬ば守るためならなんでんすっど?いつかあん子との子供も出来たら、その子も自分に何があったっちゃ守りたいて思うど?」
「あー確かに・・・子供かぁ、欲しいなあ」
「作りゃよかたい。あんた余裕あっとだけん」
「いやいや、冬未ちゃんに「第一子は私が産む」て釘刺されとるし。避妊具に穴開けとらんかとか私の周期までいちいち見よっとだけん」
「はっはっはっ、あん子らしかね。隼瀬な?」
「さしより僕達が学校卒業するまでは待ってってたい」
「真面目ね・・・てか3人であのアパートな狭かろ?あんたが家賃はろて引越ししたがよかっじゃないと」
「うん、私もそぎゃん言うたばってんなんさん2人ともあそこが気に入っとらすけんね。ほして冬未ちゃんも来年度卒業したらうちの会社に入れれるごつ口ききよるけん」
「世話焼きねえ、あんたも」
「まあ私も2番目とはいえ隼瀬の妻なわけだし。冬未ちゃんも自分が働いて隼瀬ば養うって早い段階で決めとったごたっしね」
「普通は逆だろばってんあんた達なそれでよかつよね。隼瀬ないっぱい愛されとんね」
「まあそれ以上にあん子も私達に愛情返してくれるし、世間一般からしたらおかしくたっちゃこれが私達の夫婦の形だけんね」
「そうね、で、冬未ちゃんとあんたと週何回ずつ?」
「3回ずつ・・・ってなん言わすとね」
「あら〜、ほぼ毎日たい。隼瀬な大変ね」
「まああん子も今日はやだとか言う時もあるばってんね、ほんでも勝手に私達するばってん」
「あんた達なほんなこて・・・」
「てか血の繋がりはともかく自分の娘と息子が姉弟でそぎゃん事しよるてなんか変な感じせんと?」
「んね、不思議となんかそぎゃんなってもおかしにゃあねて思いよったし、それになんかそういう漫画みたいで興奮する」
「我が子達でなん妄想しよっとね、お母さんて結構変なとこあるよね」
「だってそら、あんた達の親ばい?」
その言葉に含まれた意味に、あーなるほど確かにと納得する暁美。
「そうでした・・・私達のお母さんだもんね」
「うんうん、たまにお父さんに「お姉ちゃん」て呼ばせてしたりするし」
「そこまで聞いとらんわ!てかお母さんのが年下たい」
「だけん年上のお父さんば甘えさすとがよかったい。そのへんも常に変化せんとすぐレスんなるばい」
「たしかに・・・まあ私達も色々やっとるばってん親のそぎゃんと聞くとなんかなあ・・・」
と、ここで孔が帰ってきて、成人してる娘とはいえ我が子に何話してんだと美香を注意する。
「美香さん、子供は親のそぎゃんと聞きたくなかっだけん」
「いやあ、なんか流れで言うてしもた」
「もう・・・ごめんね暁美、お母さん変態なもんだけん」
「誰が変態ね」
「いやあ、まあちっとは勉強なったし。ならあん子達も学校終わる頃だけんアパート戻るね」
「「うん、気ぃ付けていけよ」」
なんだかんだ隼瀬との関係を親にも認められて、そのまま車で彼らを学校に迎えに行く暁美。
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