バーベキュー
隼瀬も起きたという事で、親達はせっかく彼らが帰ってきているからと、斎藤家葛西家家族勢揃いで外でバーベキューを行う。
「ほらはあちゃん、もっとお肉食べてよかて」
「んねお義母さん、僕お野菜好きだし」
そう言って、焼けた肉を冬未にあーんで食べさせる隼瀬。暁美から聞く話では、2人での普段の生活でもいつも隼瀬がご飯も全部してくれていると聞いていた冬未の両親は隼瀬が無理してないかと心配して、隼瀬の両親も逆に冬未が隼瀬のために無理してないかと心配していたが、どうやらそれは杞憂のようだと今の2人を見て思う。で、隼瀬はもうこういう場で冬未の両親にあまり気を使わず甘えるが、冬未は隼瀬の両親に少し気を使ってお酌をしたりする。
「お義母さん、おかわりは?」
「あーありがとね、冬未ちゃん。そぎゃん気ぃ回さんだっちゃよかて」
「んねんね、大事な長男ば私貰うとだけん。お義父さんもまだ飲むど?」
「うん、冬未ちゃんも飲む?」
「未成年になん言いよっとね、それに私えくろたら(酔っ払ったら)、おたくの息子さんに何するか分からんばい」
「ははは、いつも隼瀬ば大事にしてくれてありがとね」
「なんかそれ、娘の彼氏に言う台詞んごたったい。うちの親なんか逆に隼瀬の心配ばっかばってん」
その会話に、亮も入ってくる。
「そら当たり前たい、あんた昔からはあちゃんば強引に引っ張り回しよったろ。そんでも愛想つかさんで本当ありがとう、はあちゃん」
「まあ僕も冬未のそぎゃんとこ好きだし」
そう言って自分で照れる隼瀬に、家族全員キュンとなる。そして、たまらずそんなかわいい夫を抱きしめる冬未。
「私もかわいか隼瀬好きよ」
「ぇへ・・・」
隼瀬もその小さな体で冬未の体を受け止めて、そんな光景を微笑ましく見つめる家族達。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます