第78話 EX.残夜の影く滅国-⑪

「さて⋯⋯まずは、ゆっくりとお話でもしましょうか」


 俺は先ほどまで、闇の魔女リーウェルと激闘を繰り広げていた。


 月の魔女ルナの誕生を阻止するため、エリュシールと協力してリーウェルを討伐するはずだった。


 そして今、エリュシールの魔法によってリーウェルは身動きが取れなくなっている。


 それはいい。だが問題なのは、リーウェルだけでなく俺までもがエリュシールの魔法によって体を拘束されていることである。


「エリュシール! あなた、まさかこの人のことを騙していたのね!?」


「⋯⋯今、私はアマツさんとお話したいんです。リーウェル、あなたは黙っていてください」


「む、むぐっ⋯⋯!?」


 エリュシールが展開する相手を光の鎖によって捕縛する魔法によって、リーウェルは口元を縛られ発言することができなくなっていた。


 なんとか藻掻き、足掻き、光の鎖からの拘束から逃れようとするリーウェルであったが、意味は成さず。


 俺と戦い続け、そして強力な魔術を使用したことで魔力が尽きかけているのか、俺の攻撃を何度も防いだあの魔力障壁も、リーウェルは出せずにいた。


 だが鎖の拘束から抜け出せないのはリーウェルだけでなく、俺もである。


 天の塔を駆け上がり、リーウェルとの戦闘によってほとんどの体力を使い果たしたせいで、鎖から抜け出すほどの力が残っていない。


 身体強化魔法の代償である身体能力の低下も落ち着いてきてはいるのだが、それでも本調子ではないのは確かであった。


「エリュシール⋯⋯これは一体、どういうことなんだ⋯⋯?」


「どういうことって⋯⋯アマツさんなら、そんなこと聞かなくてもどういうことか分かるんじゃないですか?」


 ⋯⋯エリュシールの言う通りだ。


 だが、信じれなかった。信じたくなかった。


 出会ってからまだ少ししか経っていないとはいえ、エリュシールは共にダンジョンを探索し、助け合った仲間だったから。


 一緒にいて、楽しかったから。エリュシールとダンジョンを探索することが、面白かったから。


 だから、なにかの冗談であると願ってどういうことなのかを聞いたのだが。


「⋯⋯まぁ、そういうことだよな」


 今目の前にいるエリュシールは、俺が知っているエリュシールではない。


 声のトーンも少しばかり低くなっていて、俺を元気づけてくれた優しい微笑みも、妖しい笑みに変わっている。


 まるでこの時を待っていたかのような表情を浮かべるエリュシールを前にして、俺は心の中からなにかが抜け落ちていく感覚を抱いていた。


「では、これからは答え合わせですね」


「答え合わせ、だと⋯⋯?」


「はい。これでも、リーウェルを追い詰める手助けをしてくれたアマツさんには感謝してるんですよ? だからそのお礼として、色々と種明かしをしてあげます」


 いつの間にか床の上に転がっていたリーウェルの魔導書を拾い、ふふんと鼻で笑うエリュシール。


 それに対しリーウェルが鬼のような形相でエリュシールを睨みつけるものの、なにも出来ない以上、その行為はただエリュシールの加虐心を煽るだけであり。


「んぐっ!?」


 エリュシールの展開する光の鎖が、リーウェルの右足を貫く。


 飛び散る光の粒。リーウェルは苦痛に顔を歪ませており、目元からはぽろぽろと涙が溢れ出ていた。


「そうですね、どこから話した方がいいのでしょうか⋯⋯」


「⋯⋯なぁ、エリュシール。聞かせてくれよ。あの時、あの裏路地で出会ったのは偶然なのか? それとも、既に仕組まれていたことなのか⋯⋯?」


「では、私とアマツさんが出会う少し前のお話から始めましょうか」


 俺の前にやって来て、屈みながらもニコッと綺麗な笑顔を浮かべるエリュシール。


 だがその笑顔も、今ではただ不気味なものにしか感じられなかった。


「まず第一に、リーウェルは月の魔女に成ろうとはしていません。私とリーウェルの立場は、完全に真逆と思っても構いませんよ」


「⋯⋯ということは、俺は本来リーウェルに力を貸すべきだったのか⋯⋯」


「まぁ、そうなりますね。で、私は三年前に妨害された月の魔女への到達を果たすべく、一足先にこの天の塔の頂上まで一人で足を運びました。ですがそこで、一つの問題が生じたのです」


 そう言って、エリュシールがとある場所に向けて指をさす。


 それはかつて三年前に魔女たちが火炙りの刑によって処された際に残った磔と、死した魔女の遺品が置かれている場所であるのだが。


 エリュシールが指をさす場所は、その磔の中で唯一遺品が何一つ残されていない磔であった。


「私の計画は完璧でした。この国の貴族や王族を唆し、魔女たちを騙し、ようやく七人の魔女を処刑する準備が整いました。しかし、その中でただ一人⋯⋯蠱毒の魔女ライザ・ンーデイラだけは、私の企みに気づいていたのです」


「蠱毒の、魔女⋯⋯?」


「はい。紫色の魔女帽子と、神木の幼枝を素材にした杖を持つ魔女なのですが⋯⋯きっと、処刑の裏に月の魔女に成るという私の計画が隠れていることに薄らと気づいていたのでしょうね。杖を折り、帽子を住処である大森林の奥地に隠し、魔女の誇りを捨て、この地に足を運んだのです」


 それを聞いて、俺はあることに気がついた。


 紫色の魔女帽子。神木の幼枝を使った杖。そして、大森林を住処にする魔女。


 蠱毒の魔女、ライザ・ンーデイラ。彼女はもしかしたら、きっと。


「⋯⋯なぁ、そのライザっていう魔女に弟子はいたりするのか?」


「弟子⋯⋯? どうでしょうか。そこまで親しくはないのでよく分かりませんが、昔村から迫害された子供を【魔導の十傑】の誰かが拾って育ててるという話は耳にした記憶はありますね」


 確定だ。


 俺がこのEXダンジョン【残夜の影く滅国】に挑む前に探索していた【深緑の大森林】のボスモンスター、ドライアードリピー。


 彼女が頭に被り、そして俺が破壊したあの紫色の魔女帽子こそ、蠱毒の魔女ライザ・ンーデイラの帽子だったのだ。


 つまり【深緑の大森林】と【残夜の影く滅国】は、景色や雰囲気こそ違えど同じ世界ということだ。


「話を戻しましょう。魔女の魂は魔力に引かれ、思入れのある物に宿ると以前説明しましたよね?」


「⋯⋯なるほどな。本当なら、この場所に七つの魂が残っているはずだった。だが、蠱毒の魔女は思入れのある物を全て持たずにこの場所にやって来た。だから、今この場所には六つの魂しか残っていない⋯⋯ということだろ?」


「その通りです。面倒な駆け引きの末になんとかライザ・ンーデイラを処刑することができましたが、最後の最後で私は彼女の策略にしてやられたのです。だからあと一つ。あと一つだけ、魔女の魂が必要になってしまったのです。まぁ、それに気づいたのはつい一時間ほど前のお話ですが」


 そして、エリュシールはリーウェルに目を向けた。


「【魔女ノ夜会】に所属する【魔導の十傑】の内七人は処刑され、私を抜いて残りは二人。その中の一人である砂塵の魔女フィールワイス・エルルは処刑の日から消息を絶ち、残された一人はリーウェル、あなただけでした」


「んっ、ぷはぁ⋯⋯! はぁ、はぁ⋯⋯!」


 エリュシールが、リーウェルの口元に巻き付けた光の鎖を解放する。


 それによりリーウェルは苦しそうに呼吸を繰り返しながら、強くエリュシールを睨みつけていた。


「許さない⋯⋯! 絶対に許さない!!」


「⋯⋯? 私、一度も許してほしいとは言ったことありませんよ? それに今ここであなたになにを言われようと、結末は変わりませんから」


 不敵な笑みを浮かべながら、リーウェルの頬に優しく手を添えるエリュシール。


「リーウェル。ここであなたを殺します。そうすれば、魔女の魂は七つに揃いますから」


「⋯⋯っ!」


「怖がらないでください。決して、無駄な死などではありません。あなたの魂は、命は、そして魔力は、全て私の血となり肉となります。月の魔女の一部となるんですよ? そんな光栄なこと、中々ないんですからね」


 狂気だ。エリュシールは今、狂気に包まれている。


 リーウェルのことを魔女同士の仲間だとか、そんなこと微塵たりとも感じていない。


 一つの魂。月の魔女になるための、ただの糧としか見ていなかった。


「隠れていれば、こんなことにならなかったのに。自らのこのこと現れてくれたおかげで、今日という日を逃さずに済みました。ですが、理解不能ですね。どうしてあなたは、わざわざ今日この日になって私の前に姿を現したのですか?」


「そんなの⋯⋯仲間の、友達の仇討ちに決まってるでしょっ!? ワタシがやらなきゃ、誰もあんたを止められなくなるじゃない⋯⋯!」


「そうですね、その通りです。私の力では、どれだけ不意打ちをしたとしても、搦手を使ったとしても、優秀なあなたに勝つことは難しいでしょう。だから⋯⋯アマツさん、私はあなたを選んだのです」


 リーウェルから、今度は俺に目を向けてくるエリュシール。


「私は一度、この場所で広範囲索敵魔法を使用しました。その時点で、リーウェルが私を探していることには気づいたのです。しかしそこで、私はとある特殊な生体反応を発見したのです」


「特殊な生体反応⋯⋯?」


「はい。リーウェルや、処刑された七人の魔女たちが私をこの地へ近づかせないために召喚した数多のモンスターの中で、一つだけ魔力を持たない個体を発見したのです。興味本位で、私はその個体を探しに行きました。すると、なんということでしょうか。あの凶悪かつ凶暴で、私でも苦戦するようなバーングリズリーロアをたった一人で楽々と討伐する人間がそこにはいたのです」


「⋯⋯なるほどな」


「はい。あなたです、アマツさんのことですよ。私は、運命を感じました。まるで白馬の王子様がどこからともなく駆けつけて来てくれたような、おとぎ話のような運命を⋯⋯!」


 自身の胸の前で神に祈るように手を合わせながら、恍惚とした表情で俺を見つめてくるエリュシール。


 鎖に巻かれ、膝をつく俺の前でエリュシールは中腰になり、まるで愛おしいものを愛でるように、そして慈しむように、俺の頬を撫でてきた。


「私は確信しました。あなたなら、アマツさんならきっとリーウェルを追い詰めることができると。だから私は、あなたに気に入られるよう頑張ったのですよ?」


「頑張った、だと⋯⋯?」


「はいっ。弱い女を演じ、あなたの庇護欲を駆り立て、少しドジな面や無防備な面を見せることで懐に入り込み、共にモンスターを倒すことで仲間意識を芽生えさせ、助け合うことで絆を育み、あなたの心に"俺がこの子を守ってあげないと"という感情をこれでもかと擦り込みました。おかげで、あなたは私の思い通りに動いてくれました。本当に、ありがとうございましたっ」


「エリュシール⋯⋯!」


 全て、全て嘘だった。


 優しい笑顔も、暖かい言葉も、一緒に笑い合った時間も、全て、全て偽りのものだった。


 理解はしていた。頭の中では、既にエリュシールのことを割り切っているつもりだったのに。


 それでも、僅かに残っていた希望の欠片が今、俺の中で砕け散る音がした。


「信じてもらえないかと思いますが、個人的にはすごく楽しい時間でしたよ? もっと続けばいいのにって、もっと一緒にいたいって、そう思えましたから」


「騙されないで! あなたが見ていたエリュシールは、偽りだったって思い知ったでしょう!? この言葉だって、あなたを惑わすための罠に──」


「今会話をしてるのは、私とアマツさんです。リーウェル、あなたではありません。まぁ、もういいでしょう。長話はここまでにしますか」


 リーウェルの言葉を遮るエリュシールが、大きなため息を吐きながらリーウェルを巻き付けた鎖で持ち上げていく。


 ふわりと宙に浮き、完全に無防備となるリーウェル。


 そして、エリュシールの色白で華奢な細い手が、リーウェルの首をぐっと掴んだ。


「エリュシール! お前⋯⋯!」


「ごめんなさい。ここまで来たら、もう止められないのです。夢にまで見た巨万の富を前にして、じっとしていられる人間がこの世に存在しませんよね? 餓死寸前まで腹を空かせた獰猛な獣が、肉の山を前にして我慢できるわけありませんよね? 私もそれと同類なのです。私はようやく、やっとの思いで希望を掴むことができました。だから、あとはこの希望をこの身に取り込むまで」


「ぐっ⋯⋯が、はっ⋯⋯!?」


 メリ、メリ、と、エリュシールの指がリーウェルの首の肉にゆっくりと沈んでいく。


 苦しそうな声を上げるリーウェルだが、鎖が体にこれでもかと巻きついている以上、抵抗することも、反撃することもできない。


 一方的な絞首。最初は手を強く握り締めて抵抗の意を示していたリーウェルだが、次第にその手からも、力が抜けていく。


「リーウェル。最期に、遺言でも聞いてあげますよ?」


「⋯⋯っ、ぅ、ぅう⋯⋯あ、あははっ⋯⋯あなたなんかに、言い残すことなんて、ないわよ⋯⋯っ」


「そうですか。それなら──」


「あ、あなた、アマツっていうん、でしょ⋯⋯? 見ず知らずの人を、こんな厄介事に巻き込んで、ごめん、なさい⋯⋯っ、あなたは、すぐに逃げて⋯⋯! 月の魔女は、誰にも、ぐっ、ぅっ、止められ、ないから⋯⋯!」


「⋯⋯っ、リーウェル⋯⋯!」


 死の瀬戸際。意識が朦朧としている中、リーウェルは俺を、俺の身を案じてくれた。


 苦しいはずなのに。なにもできなくて、悔しいはずなのに。


 俺は見誤っていたのだ。本当に心の底から優しいのは、エリュシールではなく──


「まったく、余計なことを言わないでください。あなたに、アマツさんとお話する資格はありませんから」


 リーウェルの首から手を離すエリュシール。


 解放してくれたのか。なんて、淡い希望を抱いた瞬間。


呑め、星の使徒よラ・グルーズ


「────っ」


 どこからともなく現れた光の球体が、リーウェルを呑み込むように包み込んでいく。


 そして、エリュシールがリーウェルに向けていた手のひらをゆっくりと握り締めると。


「⋯⋯っ!」


 光の球体は凝縮するように小さくなっていき、消滅した。


 そしてその消滅と共に、リーウェルの姿が俺の目の前から消えてなくなっていた。


 唯一光の球体に呑み込まれなかったリーウェルの右腕が、断面から光の粒を溢れさせながら重力に従って落ちていく。


 そして地面に右腕がドサッと落ちたと思えば、エリュシールが先ほど回収したリーウェルの魔導書が、黒色の光を放つようになり。


「これで、七つ⋯⋯!」


 エリュシールの笑みが歪む。


 すると、磔の下に転がっていた魔女たちの遺品がエリュシールの体から溢れ出す魔力の奔流によって包まれていき。


 魔女たちの魂が宿った七つの遺品が、エリュシールを囲うように宙を漂っていた。


 魔女帽子。ローブ。杖。懐中時計。水晶玉。腕輪。魔導書。


 その全てが鮮やかな色に輝き始め、エリュシールの元へ集まっていく。


「爆炎の魔女、アルティア・ルーベレイン。業火を操る地上最強の魔女の最期が火に焼かれてお終いだなんて、皮肉な話よね」


 煤に汚れた赤い魔女帽子が塵と化す。


「氷獄の魔女、リーシャ・フローリア。あなたの氷は宝石のように美しかった。でと、氷のように冷ややかなあなたの表情が歪む瞬間が一番美しかったわ」


 絹のように美しい青いローブが塵と化す。


「嵐の魔女、サディ・ベール。狂犬のようなあなたを手懐けるのには苦労したわ。最期は犬らしく、犬死にしてくれてありがとう」


 棘の多い茨のような杖が塵と化す。


「星詠の魔女、クロエ・リルネスタ。あなたは、よく分からない人だったわ。あなたの使う魔法も、結局謎のまま。最期の最期まで気味が悪かったわね」


 錆びた銅色の懐中時計が塵と化す。


「硝子の魔女、エスタ・トローネ。そして堅牢の魔女、マルサ・トローネ。双子のあなたたちはいつも仲良しだったわね。一緒に処刑したのは、せめてもの優しさなのよ?」


 小さなヒビの入った水晶玉と、鎖がぶら下がる金属製の腕輪が塵と化す。


「そして⋯⋯闇の魔女、リーウェル・イータレイラー。あなたは感情が昂りやすく、言葉足らずな人でしたが⋯⋯誰よりも優しい心の持ち主でしたね。その優しさのせいで命を落とすだなんて⋯⋯本当に哀れで、愚かで、可哀想な人」


 最後に、黒い魔導書が塵と化す。


 全ての遺品が塵と化すことで、その塵の中から魔力の輝きが溢れ出す。


 赤や青。緑や白といった鮮やかな魔力の塊が、ゆっくりと、静かにエリュシールの胸の中へと溶け込んだ瞬間──


「これからが⋯⋯本当の魔女ノ夜会よ!」


 ──エリュシールの高らかに上がる声と共に、世界が紅色に包まれた。


 夜空の半分を覆い尽くす巨大な満月が、真っ赤に染まる。


 それはまるで、世界の終焉を告げているようで。そして、終わりの始まりを祝っているようで。


「あはは⋯⋯あはははははっ!」


 エリュシールの体が、宙に浮いていく。


 黄色の魔女帽子が頭から落ちると、帽子の中に収まっていた綺麗な金色の髪が流れ、波紋を描くように広がっていく。


 すると、次第にその金色の髪が燃え盛る炎のような紅色に染まっていき。


 エリュシールの瞳が、赤に染まる。白目は黒く染まり、目の下にな涙の跡のような赤い模様が浮かび上がり、エリュシールが人の身を捨てていく。


 そしてエリュシールが身に纏っていた黒いローブを脱ぎ捨てると、その魅惑的な体にも変化が訪れていた。


 腕や足、そして胸や腹部といったところに揺らめく炎のような形の模様が浮かび上がるのだが、その色は、柄は、まるで星々を散りばめた夜空のよう。


 人間、そして魔女という名を捨てたエリュシールはまさに異形そのものへと変わり果てており、放出され続けている莫大な魔力によって、空気が怯えるように震えていた。


 すると、突然俺の胸ポケットにしまってあるディーパッドから、ビービー! と、警告音のような音が聞こえてくる。


 俺は上半身を強引に動かし、なんとかディーパッドを胸ポケットから出して地面へと転がすことに成功するのだが。


 そのディーパッドの画面には、とんでもない文字が表示されていた。



────────────────────


        DANGER!!


   【ユニークモンスター 顕現】


     光の魔女 エリュシール


          は


    紅月の魔女 ルナ・エリュシール


     へと、形態変化しました。


       【レベル:測定不能】

       【危険度:測定不能】

       【推奨人数:測定不能】


────────────────────


 どうやら、【残夜の影く滅国】のボスモンスターは闇の魔女、リーウェルではなく。


 紅月の魔女へと到達した、エリュシールのようであった──

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