受診後の話。
上京してから、同じタイミングで上京した高校からの友人は訳あって私の部屋に居候していました。食事は休みの方が、2人とも仕事の日は早く帰ってきた方が作るようにしていました。
受診後、友人に内容を伝えました。
「うん、だろうね。というか、そのままにしたら鬱になるよ。」
心療内科に通っていた経験のある友人は、そう言いました。
「だってさ、毎日まだ大丈夫って言ってるけど、本当に大丈夫なら、まだ大丈夫なんて言わないよ。」
…確かに。すごく腑に落ちました。これまで、まだ大丈夫なんて思ったことは考えてみればありませんでした。それでも、
「こんなことで私精神やらかしたら、どこ行っても続かなさそうじゃん。それに、私だけが大変ってわけじゃない。」
受診する前、親や良くしてくれていた母の友人から、元気かい?と連絡が来ていました。何となく、仕事の状況や自分の不甲斐なさを零しました。励ましを求めていたのか、大丈夫という言葉を求めていたのかは分かりません。
やり取りの中で、誰もが通る道、乗り越えられるよ、皆そうだよ、といったメッセージが来ました。自分の中でも思っていたこと、そう言われるだろうなと思っていたことが来たため、やっぱそうだよねで終わりました。私だけじゃない、もっと大変な人も、努力している人もいる。だから、私も頑張らないといけない。できないのは努力が足りないからと思いました。そして、学生から社会人になったにも関わらず、私はまだ甘いな…思っていました。
「あのね、人それぞれキャパは違うよ。何が限界になるか分からない。」
友人の言葉は胸に沁みました。そう言ってくれる人が1人でもいる、それだけで十分でした。
「ありがとう、まだ大丈夫、いけるいける。」
「だから大丈夫だったらそう言わないの!」
「今のは完全に無意識だったわ。」
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