背が伸びて…

※裸の王様が罵倒なのかを考えてたんですがいつの間にか変な方向に行ってしまいました


背が伸びて食器棚の奥から

「命の母」見つけたり


「命」と「母」に触れたがる様に白き錠剤

詰められおり


適量は「逃」過剰も「逃」

他人ヒトサマ理解わからぬ老いがある


降る光源のスコールを受けとめた

ままだらけて朝を迎えり


主語の無き同情から逃げ

遥か頭上を飛ぶ渡り鳥


「敵である殺せ」と言いたげな

イーゼルの天馬ペガサスの睨み


羽ばたかぬカラスをじつと

見ゆメイドよ 手にキャラメル添えて


乗れもしない軍用ヘリを見届け

日本酒で地蔵を洗う


ユンケルを手に涙ぐむ少女を前に

国民と叫べぬ選挙カー


花束も武器も宝石も持たぬ

全身で夕を浴びおり


「あのあとにおとうとがなぜ

できたのかをきづかないふりしました」


「母と父であるあなたが

抱き合うきっかけを今も言えず」


あのバカに惚れてしまった

青年が盗んだ馬で走り出す

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