第24話緊迫した戦い


そうだミカエルさん、この玉に触れて。私は呪いの解除ができることを説明した。


そうなのかい?

と言いおばあさんはその玉を使った。


光がミカエルの周りに広がった。

ミカエルはおばあさんから、美しい女性に変わった。


私は…呪いの力で記憶を失ってました。

ありがとう…きさらぎちゃん。

とミカエルは礼を言った。



うん!

良かった、元の姿に戻れて。

と私は言った。


きえええぇとキマイラが奇声を上げてこちらに向かってきた。


私に任せて!

きさらぎちゃんは下がって。

とミカエルが言った。


キマイラが少し飛び立ち、火を吹いた。


インフェルノ!

ミカエルが炎の壁を出して防いだ。


シルフィードローラ!

風の精霊が現れキマイラに攻撃した。


けれどキマイラは、精霊たちを羽で吹き飛ばした。


エクスプロージョン!

とミカエルが唱えた。


キマイラは爆風で転がって行った。けれどすぐに起き上がった。


駄目ね…キマイラは魔法に耐性があるの。

普通の召喚獣なら倒せてるはずなんだけど。

とミカエルが私に弱気に呟いた。


そうだ。召喚者は? 召喚者倒す方が手っ取り早いと思うの。とミカエルが聞いた。


召喚者キマイラのお腹の中、食べられちゃった。と私は返答した。


なんですって…それでキマイラが動いているのは、おかしいわね?

とミカエルが不思議がって言った。


なら、こちらも召喚で対抗するしかないか。

とミカエルが続けて言った。


ベヒーモス!

とミカエルが召喚獣を呼んだ。


その姿は、鋭いツノが突き出て、全てを噛み砕くと思わせるほど硬そうな牙。

顔は鬼のように恐ろしく、身体は全身筋肉の塊のような巨体。


まさに最強の召喚獣に相応しい存在だった。


両者が睨み合ってゆっくり周りながら。間合いを測っていた。


先に仕掛けたのは、キマイラだった。

飛び上がって蛇の顔でベヒーモスの首に被りた。


しかしベヒーモスはよんでいた。蛇の首にかぶりついた。

蛇の首が取れた。


ベビーモス優勢だ、と思った時、キマイラが火を吹いた。その火がベヒーモスの目に直撃した。


キマイラが体勢を立て直すように後ろに下がった。


キマイラは蛇の顔が、ベヒーモスは片目がやられた。


その蛇顔は、おじさんを一飲みして食べた顔だった。


これで私が食べられる事は無くなった。と思いたい。


凄い戦いだね。と私はミカエルに言った。


そうね。顔が多い分ベヒーモスが不利かな。

もう片目やられたら、戦闘不能だわ。とミカエルが答えた。


そしたら、私達どうなっちゃうの? と私は不安げに言った。


きさらぎちゃん、大丈夫。私もう一体別の召喚獣召喚できるから。けど…その為にはもう魔法はあまり使えないわ。とミカエルが返答した。



ミカエルに良い知らせと悪い知らせを聞かされた気分。ならまだ安心だね? と心配しながら聞いた。


そうね…大丈夫よ。きさらぎちゃんはからなず守るから、安心して。と私に気を使って言った。


ベビーモスがキマイラに突進した。キマイラは、空を飛んでそれを回避した。


キマイラのライオンの顔から火が放たれた。

けれど、ベヒーモスの鋼鉄のような身体には、びくともしもかった。


キマイラは目を狙う以外決定打がないように見えた。

ベヒーモスはどこを狙っても、ダメージを与えられる。


どちらが有利なのだろうか?





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