第20話不思議な塔

女王様が作ったの?

この空飛ぶ車。両親が私のいた世界から来たって聞いたから。と私は彼女に聞いた。



ああ親と共同で作ったのさ。魔法と科学のコラボ。最高だろ!

と女王様が教えてくれた。


はは、そうですね。と相槌を打った。

早く女王様、車から降りさせないと、

怖いよこれ。と私は思った。


そして皆女王様に恐れを抱き沈黙が続いた。


魔法のじゅうたんに乗ったベーカリーに、追いついて来た。


ベーカリーは後ろを振り返り下に降りて行った。そしてベーカリーは何やら怪しい塔に入って行った。


よし追いついた!

と女王様が吠えた。


降りた私達は塔に入るか相談した。


罠かもしれないね。とミッシェル。


罠だろうと、行くしかないわ。とリエル。


私ったら恥ずかしい。すみません車に乗ると感情的になってしまって。気をつけます、と女王様が謝った。


私達魔法が使えないから、ミッシェル頼みねとリエルが呟いた。


ああ、私魔法使えるよ。このブレスレットが有れば平気。ただ玉は大事な物だから。

私は説明した。



そうだったの?

そう言えば、私と戦った時、杖使ってなかったわね。とリエルが言った。


なら行こう。とりあえず玉を取り戻して、終わり。とミッシェル。


みんなで決めて、塔に登る事にした。


この塔リエルが作った塔に似てるね。と私はリエルに言った。


そう言えば…魔法使いは考える事が一緒なのよ。とリエルが笑って呟いた。


一階から三階まで見てまわったけど、階段だけだね。と私は呟いた。


ところで、どうして王様は女王様を捕まえたのかな?

私は疑問に思ったことを聞いた。


それはね…私が魔法のブレスレット作れると勘違いしてたの。王様魔法使えないのよ。


だから魔法が使える様になる魔法のブレスレットが欲しかったの。と女王様が答えた。



そっか。それで捕まえたんだね。

と私は納得する様に言った。


それと、あなたが腕に着けてるの、魔法のブレスレットじゃない?

女王様が聞いた。


うん、そうだよ。なんで分かったの?

と私は返答したあと、また質問した。


なんでしょうね?

本音言うと、そのブレスレットしてたから信用したのもあるのよ。と女王様が答えた。


中々したたかな人だ。と私は思った。


四階に上がった。すると不思議な部屋だった。


床には大きな六角形のタイルが並んでいた。

それぞれ異なる色で赤、青、黄、緑、紫、オレンジの6色だ。


壁には色の組み合わせの図の様なものが貼り付けてあった。赤のタイルの隣に青のタイルが。

黄色のタイルの前には緑色のタイルがあることなど。


これは色のパターンに従って正しい経路を見つけるパズルのようですね。と女王様が推測した。


なるほど。僕試してみます。最初は青のタイルを踏み、次に赤のタイルを踏んだ。

すると赤のタイルが光、その次のタイルが浮かび上がった。


正しい組み合わせで進むといいみたい。そうすると何かあるのかな? と私は言った。


途中でタイルを間違えると、そのタイルが暗くなった。一連のタイルが元の色に戻った。


これは最初からやり直しかな。とミッシェルが悔しそうに呟いた。



みんなでヒントの図を頼りに正しい色の組み合わせを試行錯誤した。何度か失敗…ため息が漏れた。


そして苦労の末ようやく正しい経路を見つけた。

最後の紫色のタイルを踏むと部屋の一角から、隠れ扉が現れ、ゆっくりと開いた。


お疲れ様!

とみんなで喜びを分かち合った。


その隠し扉を通ると、光が当たりを覆った。

別の部屋に飛ばされた様だ。


凄いワープしたみたい。と私は感想をもらした。


そうね、こんな事出来る相手だと思って、気をつけないと。とリエルが注意する様に言った。


部屋には石板があり、その上には謎めいた文字があった。一部が暗くなっており、完全には読めなかった。


何よ、また仕掛け? とリエルが愚痴った。


らしいね。ん…これは言葉のパズルかな?

古代の文字が使われてるね。

とミッシェルが言った。


この暗くなってる部分、もしかしたら、さっきのパズルの色が関係してるのかも。

色と言葉がリンクしてるのか。とミッシェルが呟いた。



そうなんですね。なら、色と関連した文字は、青なら空、赤はなんでしょう。火かしら? ど女王が提案した。


各色に対応した単語を石板に入れてみましょう。


緑は森かな? と私は言った。えーと、フレーズが隠れてるところに当てはめて行けばいいんだよね。


空に燃える火って感じだね。明るくなった。この調子。と私は楽しみながらやった。


みんなで考えて、他の色は何を意味しているか話しあった。


そして石板の黒い部分に各単語を当てはめ文字が赤くなり、新しいフレーズが形成された。


さぁ最後だね。新しく出たフレーズをみんなで暗唱した。


突然石板が輝き始めてまた隠し扉が開いた。


私たちはその扉を開き、階段を登って行った。


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