第18話運命の戦いそして決着の時

ガハハハ、やはりお前たち勝ち残ってきたか。俺の目に間違いはない。だからこそ俺は王様になれたのだ。とレオが言った。


お前たちはそれを見事に証明した。褒美を取らせよう。その褒美はお前たちを喰べてやることだ。光栄に思え。とレオは笑って言った。


そんな褒美いらないわよ。とリエルが言った。


始め!


さて最後の試合ですが、王様はなんと魔法が効かない無敵の男だと言われています。

とアナウンサーが実況を始めた。


魔法が効きませんが対戦相手はどうすると思いますか?

と細長いロボットが言った。


そうですね。私だったら試合放棄して逃げますかね。


もし戦うんでしたらわざと食べられて、腹の中で攻撃しますかね。

と小太りなロボットが誇らしく言った。


なるほど、素晴らしいアイデアですね。

細長いアナウンサーが返答した。


ファイアーボール!

とリエルが唱えてその火の玉が王様に直撃した。


効いてない…びくともしてない。とリエルが呟いた。


王様は息を吸い込み、大きく吐いた。その息が辺り一面の火を消した。


どうした?

これで終わりか?

終わりなら次は俺から行くぞ。



レオライハートが突進して来た。


飛ぶわよ。リエルが言って私たちは空中に逃げた。


ふんうまい具合に避けたな。しかし空中に逃げてどうなる?

ずっとそこにいるつもりか?

と王様が言った。


王様はなんと、魔法が使えないので追えないんですよね。

私だったら口から火が出るほど恥ずかしいですが。と小太りなロボットが言った。


ええと…聞かなかった事にしますね。彼女達は、どうここから反撃していくのか?

楽しみですね。と細長いロボットが述べた。



どうする? 確かにあいつの言う通り、このままじゃエネルギーが切れるだけ。

とリエルが聞いた。


うーん。物理的な攻撃効かなそう。

息が出来ない状況に追い込んで降参させる手もあるし…事前に考えた罠にかけるのがベストかな。と私は緊張しながら言った。


罠に気づかれると厳しい戦いになるけど。

とりあえず罠にかけよう。と私は慎重に言った。


じゃあ一旦降りるわよ。リエルが降り始めた。スピードゆっくりと。


ふん。くだらん話は終わったか?

何か姑息な作戦でも考えたか?

と王様は聞いた。


ストームウィンド!

竜巻がレオを襲う。


ふん、効かんわ。竜巻を抱え込み、力でねじ伏せた。その瞬間大網をレオにかけた。


無駄だ。こんな物大網を引きちぎった。


私達は、驚く振りをした。それは、王様には効かないと思っていたからだ。


おらぁ!

とレオが雄叫びを上げながら殴りかかって来た。


私達は飛んで避けた。


へへんだ。そんなもの効きませんよーだ。

悔しかったら、ここまでおいで。

お尻ペンペンと私は王様を挑発した。


舐めやがって。この俺を侮辱するとは、良いだろう。

お前たちのエネルギーが切れるまで、追い込んでくれるわ!

と王様は怒鳴りながら、私達のところに真っ直ぐ進んだ。


次の瞬間、王様は落とし穴に落ちた。なんだこれは? 何が起こった。とレオが不思議に思いながら呟いた。


やった!

と私達は、ハイタッチをした。


1人で抜けるのは無理だよ。落とし穴にとりもち結構入れたから。と私は王様に言った。


レオライハート戦闘不能とみなし、如月美果、ガブリエルの勝利とみなします。


優勝おめでとう!

とアナウンサーが興奮気味に言った。


観客席は、静まり返っていた。王様の忠実な兵士達だからであろう。


くっそ。卑怯者がこんな罠にかけるとは。

と王様が負け惜しみを言った。その表情は困惑を表していた。


いや素晴らしいですね。どうやら事前に罠を仕掛けていたようです。と細いロボットが言った。


情け無いですね。王様何もしてませんよね?

これじゃ3回戦4回戦の人達のが強いんじゃないですか?

と小太りなロボットは爆笑しながら言った。


ですが…大丈夫かな?

このロボット。

ええと3回戦、4回戦、1人で戦ってたので、2人と戦った王様は弱いわけではないですよ。と細いロボットがフォローする様に言った。



それは王様が決めた事ですよね?

力を過信して、ものの見事に負けた。

小太りロボットが述べて続けて言った。


間抜けだったとあなたは言うのですね。

あなたは失礼なアナウンサーだなぁ。

と小太りロボットは反論した。

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