第10話封じられた女王

さぁ着いたよ。降りた降りた。ターバンを付けたおじさんが、急かすように言った。


私は慌てて降りた。もう、そんなに急がなくてもと思った。


すまないね。急かして。とウマゾーが私の心を読んだのかな? と思わせる優しい言い方だった。


いえありがとうございます、ウマゾーさんまた乗せてねと、お礼を言った。


喜んで、とウマゾーが言った。


愛想のないターバンのおじさんとの違いが可笑しかった。


私はウマゾーとお別れした。そのあと、あっという間に何処かに行った。


ここがセレンティスか。やっぱり町とは違うね。都市だよ。いっぱいビルが建ってるよ。


でも土が草が生えてないね。砂だらけ。

と私は言った。


そうね、砂漠の砂に混ざって風で栄養が海に行くらしいわよ。私もよくわかんないけど、

そうパパに教わったの。


だからわざと砂の土にしてるんだって。

とリエルが説明ししてくれた。



へーそんな理由があるんだね。面白い。と私は感心した。


見て!

絨毯に乗って飛んでる人がいるー

魔法のじゅうたんだ。と私は、はしゃいで言った。


良いわよねーわたしも欲しい。大きいのが良いわね。ミカと2人で乗れるやつ。

とリエルが羨ましそうに言った。


乗ってる人をまじまじと見つめると、何やら賢そうなおじさんだった。片眼鏡って言うのかな?


それをかけていた。颯爽と飛んでいき、もう見えなくなった。



わたしも魔法使える。あれをイメージしたら出せそうだけど、ただのじゅうたんになりそう。やっぱり飛ぶには練習が必要だろうなと思った。


観光案内する約束よね?

セレンティスは夜が凄い綺麗なのよ。

ビルから色々な光が出て、遠くから見るとうっとりするの。とリエルが手を広げながら言った。


それが終わったら早くあそこの、でっかいお城に乗り込むわよ。早く私の呪い解きたいからね。



呪い解きたいなら、先に行こうよ。観光案内後でいいよ。とリエルに気をつかって言った。


そう?

ならすぐ行こ。あーでも、もう少し情報が欲しいわね。


そうだね。誰かに聞いてみよ。すみません、ちょっとお尋ねしたいことがあります。

と近くにいた大柄な男の人に聞いた。



ちょっとあなた、よくすぐ聞けるわね。小さい声でリエルが耳元で呟いた。


何かな?

僕は今やらないといけない事あるから、少しだけなら、教えるよ。



ありがとうございます。あのなんだっけ?

リエル、あの女王様の名前長いから忘れちゃった。カスタムなんとか。


私も粘土女王としか覚えてない。とリエルが言った。


驚きながら私は笑った。



思い出した。ブリキ粘土のカスタム女王だよ。とリエルに言った。


そうだった。私としたことが、長すぎるのよ名前が。



女王がどうしたの?

と大柄な男の人が言った。


どうやら女王様で通じたようだ。


私達その人に会いたくて。どうやったら会えますか?

と私は聞いた。


何? 

君たち女王に会いたいの?

それは残念だったね。今女王は牢屋に閉じ込められてるよ。

今は、新しい王がこの国を支配しているよ。



だから会うのは諦めた方がいいね。と大柄な男の人は諭すように言った。

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