……変形! 『ラグナー・トール』!
「ギャシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
「おりゃああああああああああああああああああああああっ!!」
バケモノ
ほかの蠍を巻き添えに殺しながら、『ラグナー』巨大な卵巣の中を飛び回っていた。
「ちっ! クソ硬い奴だな。武器が全然通らねえ」
それだけじゃない。モーフィングにばかりエネルギーを使っていると、ラグナー・ビームを撃つエネルギーがなくなってしまう。だが、モーフィングで強力な武器を生成すると、その分エネルギーが……。
『……ターナー。あいつの外殻を割れればいいんだな?』
通信機から、アヅマの声がした。
「あん? ああ。なんだったら、割れさえすりゃあとはどうとでも……」
『そうか……なら、ワシに任せろ』
『……
『トール』をメインとした合体は、黄金の身体に、他2形態よりも巨大な腕。そして、下半身は足ではなく、キャタピラとなっていた。
そして『ラグナー・トール』となった瞬間、『ラグナー』は重力にひかれて下に落ちていく。『トール』には、飛行機能がないのだ。
「お、おい! 大丈夫なのか!?」
『問題ない! どんと任せい! ―――――――どおおおりゃああああああっ!』
落下しながら『トール』は、両手を合わせて握りしめる。
巨大飛行ムカデ蠍と激突する際に、勢いよくそれを叩きつけた。
「―――――――ギャアアアアアアアアアアアアアアッ!!?」
巨大飛行ムカデ蠍が、悲鳴を上げた。『トール』の鉄拳が、外殻もろとも表皮を粉々に砕いたのだ。
「……やるじゃねえか、アヅマ!」
『感心しとる場合じゃないぞ、それ、
そして、今度こそ。
「――――――ラグナァアアアアアア・ビィィイイイイイィィィイィィム!!」
ラグナー・ビームが、傷口から巨大飛行ムカデ蠍を貫通する。そしてビームは、周囲の蠍の卵を片っ端から焼き尽くしていった。
そして、卵は次々に爆発していく。やはり、ビームで焼き尽くすことで、爆発を誘発することができるらしい。周囲の卵に誘爆しながら、卵は次々に爆発していく。
―――――――ギャシャアアアアアアアアアア……!
遠いところから、小さく、甲高い悲鳴が聞こえた。おそらく女王蠍の悲鳴だろう。悲痛だが、構ってられるか。俺はビームを四方八方にぶちまける。
『――――――爆発に巻き込まれる! 脱出するぞ!』
――――――その日、砂漠の地下水源は大爆発により、崩壊。巨大な爆発により、間欠泉さながらに水が地上に噴出した。
それと同時に3つの巨大な影が飛びあがり、そのままどこかへと消えて行ってしまったそうだが――――――。それを知るものは、いない。
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