第9話 5人で水族館っ!

小波視点

俺はとんでも無いことを吉原さんに言ってしまい、心臓がはち切れそうだ。


何があったかというと、簡単にまとめると、吉原さんを無意識に家に呼んでしまったのと、吉原さんを紀良と呼んでしまったことだ。そこからは無言で俺は吉原さんを家に案内した。


家に着き、俺は吉原さんを家にあげ、

2階の俺の部屋にあがってもらった。

「吉原さん、飲み物何がいい?」と一応聞いておいた。

「私は紅茶でお願いします。」

「ミルクとか砂糖いる?」

「あ、はい。お願いします。」

居心地が悪過ぎる。俺はそそくさと一階のキッチンに行き紅茶を作った。

それを2階の俺の部屋に持っていき

吉原さんに渡した。

「ありがとうございます。」こうやって笑顔でお礼をされると、何かをした側ってすごく気分が良くなる。


そこで俺はここに吉原さんを呼んだのは理由があった。

割と昔の話なんだけど8年くらい前にその時仲良かったある女の子がいて

その子の名前とかは覚えてないんだけど、今の吉原さんの面影が少しあるんだよな。それを確かめるために今、吉原さんを家に連れてきた。

「率直に聞くけど吉原さんって昔この地域にいなかった?こんな子見たことない?」

俺はストレートに聞いた。それに昔の俺が載っていたアルバムを添えて。

だが、俺の予想はあっけなく崩れ落ちた。

「え…違うよ。」

「あ、そっか。それだけ気になっただけだから。なんかげゲームとかでもする?」

いや吉原さんはゲームしないタイプかも…。

「えっと、スタブラに最近ハマってて良ければしたいです。小波くんの相手程度にはなると思います。」

吉原さんがスタブラをしてるなんて正直意外だった。

言い方は悪いが正直スタブラは累計プレイ時間100時間はゆうにこえている。負けるはずがない。


「じゃあスタブラしようか。」

「はいっ!」吉原さんは緊張気味に答えた。



30分後

俺は驚きで声が出なかった。

BO5で3本先取で戦ったが、0-3でボコボコにされた。

運動も勉強もトップクラスで出来るのは知っていたが、まさかゲームも出来るのは予想外だった。スタブラは1試合に2回までは負けれるが、その単位ですらも1回も倒せなかった。

「え…吉原さん強すぎない?」


「いや、そんなことないですよ。ただ言い方が悪くなりますが、小波くん実は初心者ですか?私のために気を遣って頂いてたら申し訳ないです。」

悪気はないんだろうけど、とんでもないことを言われた。一応プレイ時間100時間は超えてるってもう言うのきつくないか。

「いや、一応累計プレイ時間3000時間は超えてるんだけど…。」

「はっ!ごめんなさい。言い方がすごく悪かったです。」

吉原さんにここまで謝らせるのは逆に申し訳ない。

「いや、いいよ!俺が弱かったのも事実だし笑」

「本当にごめんなさい」

「あ、あとお願いで、もう1戦だけやってほしい。」

「わかりました!」


10分後

「あああぁぁぁぁ〜!」

またボッコボコにされた。たまに猛者の動画見るけど、控えめに言ってそれより普通に強いと思う。もう無理だ。メンタルが死ぬ。

「参りました。」

俺は素直に負けを認めた。

「吉原さんなんでそんな強いの。普通にそこら辺にいる猛者より全然強いよ。」


「そうなんですか。このゲームに10時間くらいもかけて良かったです!」


「え?3時間くらいしかしてなくてこの強さ?100時間以上プレイして頑張ったのに、3時間しかプレイしてない吉原さんにボコボコにされたんか…。」


「あ、もう9時ですね。すみません。帰りますね」


「あ、ほんとだ、じゃあ家まで送るわ。」

「いや、そんな悪いです。」

「いや、大丈夫だよ。こんな時間に女の子が1人で歩いてたら危ないだろうし。」

「じゃあお言葉に甘えて、お願いします。」


そう決まり俺達は1階に降りたらリビングには姉の小波菜那こなみなながいた。あ…絶対変な勘違いされる…。

「え?斗也?その子だれ?まさか彼女?えー!?」

「ちょちょ!違う違う!ただの友達!な、吉原さん!」

「はいっ!こ、小波くんのお、お友達ですっ!」

やばい吉原さんパニックを起こして噛みまくってて、まるで説得力がない。

「吉原さんっていうけどあの3年の中でも有名な吉原紀良って子?」

「そうだよ。」

「えー!そんな子が斗也と家に行くなんてやっぱり付き合ってる?」

「付き合ってないよ。」


そこから10分後

俺と吉原さんは椅子に座り、対面に姉が座ってる状態だった。

「……ってことがあって今家に来てもらってたんだ。」

10分かけて俺と吉原さんとの関係性とここにいる理由を理解してもらった。

「そうかぁ。じゃあ付き合ってる訳じゃないんだね?」

菜那がニヤニヤしながら聞いてくるのは腹立つがここで反抗したら勝手に付き合ってる判定されて、吉原さんにも迷惑をかけることになる。それだけはしてはいけない。

「そう。付き合ってはないよ。」

「え?付き合ってないよ?じゃあこれから付き合うのかぁ〜。」

ミスった。完全に日本語を間違った。

「は!違う違う。これからも付き合うことはないっ!」

ここまで言い切ったら大丈夫だろうと吉原さんを見たら

少し悲しげな顔をしてたのは気のせいだろう…。



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水族館ってタイトルだけど、全然水族館の話が出来ないのがって自分では思いました笑。斗也の姉の菜那はどんな人なのか。

多分次くらいには水族館であったことの最初くらいは書けると思います。


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