第6話 小波くんと話したい!

吉原さん視点


「はぁ〜。」と私はため息を吐いた。

また最近小波くんに避けられてる気がする。話しかけに行ったら「ごめん。今急用があるから」って話すのを断られる。


どうしたら小波くんと学校でも話せるのか。そう悩んでいたら凛がやって来た。

「どうしたの?紀良」

「いや、何でもないよ!」

私は咄嗟に誤魔化してしまった。

凛は私みたいにあまり知らない人とかとは親密に話してはいない。相談したら乗ってくれるかな。


「何もないなら良かった!」

「うん…。」

「あと帰り私がお気に入りのカフェ行かない?」

「う、うん…!」

大切な友達に嘘をついてしまってそれが心残りのまま返事をした。



6限目が終わり、私は約束した通り凛とカフェに行った。

「ここなんだけど。[カフェ松木]ってところで、個人店だけど

店主とかが優しくて、何より美味しくて、しかもしかも…」

「ストップ!長い長い。簡単にまとめてくれるかな…笑。」

凛は好きなものを語るとき、すごく話が長くなる事が多い笑

「ごめん!つい長くなっちゃった。」

「いや、いいよ!」

私たちは話しながら店内へと入っていった。



「「いらっしゃい。」」

そういかにもおじいちゃんみたいな声が聞こえた。

「「お〜。凛ちゃんかぁ〜。よく来たね。ここに座って良いよ。」」

愛嬌よく喋りかけてきたのは…店主の人かな?


「久しぶり〜!」

「「凛ちゃんの隣にいるのはお友達かな?」」

ここの店主の人は優しそうな人っぽい…。


「こんにちは。吉原紀良って言います。凛と同じクラスの友達です。」

「「こんにちは。わしは松木って言うんよ。紀良ちゃんもここに座りね。2人とも注文は何にする?」」

「私はいつものでお願い!紀良は何にする?」

「私はこのコーヒーとアイスでお願いします。」

「「了解ね。」」

注文を済ませて私は凛と最近の流行りなどを話した。


「凛って話したい子と話したい時どうやって話しかける?」

私はやっぱり相談することにした。

そしたら凛はなぜかにやけて

「私だったらその子に積極的に話しかけるかな。」

「もし話しかけに行ったのにその子に避けられたらどうしたらいい?」


私はそう現状況の起きてる事を話してるとさっき頼んだ物がきた。

凛は苺とアイスのパフェ。ビッグサイズでこの店の看板メニューらしい。

私はアイスとコーヒー。香ばしい匂いがして

わかる。これは美味しいやつ。

「ありがとうございます。」

私はそう礼をすると「「じゃあ召し上がってね」」そう笑顔で言い、カウンターに戻っていった。


「じゃあ、話の続きを食べながら話そっか」

私はそう提案した。凛も「そうだね。」と返した。

「で、私はそんなんで諦めずに話しかけるね。

紀良、だってその子の事好きなんでしょ?」

凛が確信に迫る事を言われて

私は狼狽えながら必死に否定…出来なかった。確かに私は小波くんの事が好きなのかな?

ならどうする?避けられたくらいで諦める?

私はそんな物で私の初恋はおわり…?


私は力強い声で「わかった!私もう少し頑張ってみるね!」そう聞くと凛はそっと「凛の…初恋は守られた…。」そう小さく呟いた笑。

私達は食べ終わり、店を後にした。



小波視点

次の日俺は朝自分の席にいた。

「おはよ〜小波くん!」

吉原さんは渾身な元気いっぱいの声で話しかけてきた。

あの声量でいかれたら周りからの目が…すごい嫉妬の嵐。俺はこの状況から切り抜けるために、俺は「おはよう…。俺は用事あるからまたね」と少し小さく返した。


俺はそそくさとこの場から離れようとした。

吉原さんが「ちょっと来て。」

吉原さんが俺の袖を掴み教室から無理矢理連れて行かれた。


ついた場所はあまり人の通らない階段だ。

俺はつかぬ事を想像したがすぐに頭の端に追いやって、俺はなんでここに連れてきたか吉原さんに聞いた。

「だって、最近私が話しかけたら避けてきてない?」

「いや、避けてないよ…。ただ本当に忙しかっただけ…!」

やっぱり吉原さんにはバレていた。

俺は冷や汗をかきながら必死に言い訳をした。なぜかって?吉原さんの目が少し怖いから。


「わかった。次からはちゃんと話してくれると嬉しい。」

「わかったよ。」

俺は何とか切り抜け安堵のため息を吐いた。



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第6話遅くなり申し訳ないです。

今回は吉原さんが斗也に話しかけたのに避けられるから直接取り決めた話でした。

正直斗也はまだ避けるんじゃないかな…笑



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