第5話 フォロー承認ってこんなにも楽しいんですね



 快都からのLINAは、


『明日の朝練どうする?お前はいく?』とのことだ。


正直朝は弱いから行きたくはないんだが…


『迷ってる。』とだけ送る。


即既読が付き、快都は次にこんなことを言った。


『明日の朝は、陸上部も練習あるんだって。』


前言撤回、朝練に行くに決まってるだろう?誰が行かない?


『分かった。行く。』


『お前ホントちょろいな。』


快都にいじられたが、これでいいのだ。


「……美鈴さんからのフォロー承認が来ない。筋トレでもしようかな。」


僕は、モヤモヤする気持ちを誤魔化すため、腹筋を始めた。







「104…105ッ!100……何回だっけ⁉」


ガチャンッ!!バンッッ!!!!


僕の部屋のドアは急に壁に叩きつけられる。京姫みやびによって。


「おいクソお兄ッ!!うるっせぇんだよ!静かにやれやッッ‼」


なんと野太い声で怒鳴られた。怖い、猛獣じゃん。


「あ、、ごめんよ。」


「あぁん?」


「すいませんでしたァ!!」


僕が土下座こみで謝ると、チッと舌打ちして京姫みやびは出ていった。


ドアはなんとか無事のようだ。







 さて、さっきの嵐のせいで忘れてたが筋トレをしなくては。


デレレン♪


「お、」


スマホには1件のインステの通知。


即開く。


{kanon_Ringがフォローリクエストを承認しました。}


これは美鈴さんのアカウントだ。


「よっっっっっしっ!!」


思わず声がこぼれてしまう。叫びたい気分だ。


そして続いてフォローバックまで来てしまった。


美鈴さんは神なのか?!


僕はスマホを手に持ち、部屋を駆け回る。


これで、これで!美鈴さんとDMできるぞ。


少し気持ち悪いかもしれないが、僕はニマニマしながらベットに転がり込み、スマホを何度も見返しながら足をジタバタとさせていた。


気づいたら寝落ちした。

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