て、天使でよかったヨォ?

「魔力減ったってどういうことですか!」


「うんとね。召喚魔法は魔力消費量が大きいって言ったよね?」


(こくり)


「一度に大量の魔力を消費すると、その反動で魔力を保持する体の耐性が不安定になる。それで、魔力が減る……ってことになるんだけどぉ……」


「しゃ、シャレにならんですね⁉︎」


「とりあえず、測ってみよう」


魔法があるので、この世界にはもちろん、魔力計測がある。

道具もあるけど、魔力計測という魔法が使える人もいる。

セナさんとか。


セナさんは私の手の甲を上にして両手でそっと握る。


美女の手は柔らかいっすねぇ。


セナさんは数秒目を瞑ると、パッと目を開いた。


「さすが」


「「えっ?」」


「天使ちゃん、魔力が増えてる!」


「えっ、なんで⁉︎あたいが取得した時、3くらい減っちゃったのに」


「よっ、よっしゃあ!」


う、嬉しいんだけど。めちゃね。

アイちゃんも、召喚魔法、使えたんだね……。


いや、冷静に考えよ、ひよこ。(もう自分でひよこって言っちゃった)

私は天使だぞ?

そんなのがセナさんにさすがなんて言われるはずないでしょう?

お世辞だろ、これ。

ほんとは魔力1になっちゃったけど、嘘ついてるんじゃない?


え待って、ほんとだったから怖いんだけど⁉︎

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