保留にされてしまったようであります。

ミーティング以来、三つ変化がある。


一つは、魔法の練習の内容が変わったこと。

いままでひたすら水魔法の強化だったけど、今度から近くの物を自分のもとに召喚させて、出来たら次はもっと遠くのものを―――ていう感じ。(まだ一つもできてない)


二つ目、レオ君と頻繁に会うことになった。

会うといっても、私の証明書カードを何としてでも調べたいらしく、


「貸してくれない?」


と言われたが、それはさすがに怖いので、私が直接持って行って、私がいる間だけ研究してOKというルールにした。

まったく、こんなにレオ君が子供だとは。


そして最後。

何故か最近、セナさんとライトさんがよそよそしい気がする。

私らロリ組は特に変わってないんだけどなぁ。




一方、図書館でぺらぺらとページをめくっているセナとライト。

意外とアカネが繊細で、よそよそしさに気が付いていることを知らなかった。


ただ、あの、パーティー全員が集まった日。


あんな純粋そうな子が裏切るはずもないと、セナとライトは信じることに決めた。

そして、二人で調べていた。


「はー」


「どした?セナ」


「皆に言ったほうがいいかなぁ」


「天使と悪魔の事?」


「いや―――いや、うん。今からでも言ってみる?アカネならなんか知ってるかも」


「いや、やめといたほうがいいんじゃないか?もしも、天使があっち側だったら―――」


「ライト君」


「……。ああ、そうだったな。疑うのはやめる。天使はともかく、レオなら―――」


「ダメだね。最近あの子、楽しそうなんだよ。うん……」


「……、なら、アイ―――?」


「「やめとくか」」


まだ、言わないようにしよう。

セナは思った。

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