バラバラなパーティー

……は?

「最近セナさん全然見ないけど、大丈夫かなぁ」


よく遊びに来てくれるアイちゃんに向かってこぼす。

すると、アイちゃんは突拍子もないことを言った。


「まあ大変だよね?なんてったって、お国の代表魔法使いだもんねぇ」


「大変たいへ……―――は?」


代表魔法使いとは、毎年数名が選ばれる超々エリート中のエリート魔法使いだ。(ネーミングセンスは皆無だけど)

誰が選ばれたのか、何人選ばれたのかは公表されず、基本的に代表魔法使いたちはパーティーメンバーや家族など、親しい人にしか教えないのが主流だった。


「他にあんな若い代表魔法使いいるなかな?」


「ま、待ってアイちゃん。なんでセナさんが代表魔法使いだと前提に話し進めちゃってるの⁉」


「え?」


「え?」


「「えええええ―――?」」


お互いこんがらがりすぎて「え」しかでなくなっていると、アイちゃんは「あ、そういうことぉ‼」ピコン‼と頭の中で豆電球が光っていた。


「セナさんアカネちゃんに教えてなかったの⁉」


「初耳‼初耳なんですけど!」


「そうなんだ……。言っちゃっていいのかな……。まいっか。セナさんは5年前からだ代表魔法使いの候補に上がっていたんだけど、ついに2年前、代表魔法使いになれたの!」


「ウワァ。スゴスギル。デモ、ハナシテモラエナカッタ。カナシイ」


カタコトになるが、しょうがないよね?

でもほんとショックだな。話してもらえなかった……。


そのあとアイちゃんを見送ると、紙とペンを用意した。


(最後の文、『紙のペン』になってしました。すみません)

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