???

ギイ、と、趣のある扉を開け、階段を下ってミニキッチンのあるリビングに出た。

しかし、彼はキッチンには触れず、冷蔵庫を開けた。

何もないせいか、二つ、ぽつんと乗ったおにぎりがやけに主張を増していた。


それを取り出して、簡単な魔法で温めると、もう用はないようで、二階へ上がった。

パソコンを開くと、『新着メールが一件あります』と画面中央に出ている。


開くと、セナさんからだった。


『さっき図書館で見つけたんだけど』


そこに続けて写真が一枚送られてきた。

100年ほど前の文章だ。

文字が若干違ったが、なんとか読むことができる。

読むとそこには……。


『昔悪魔族は、魔王から酷い仕打ちを受けていて、人間に助けを求めたらしいんだよね』


つまり、つまりそれは、今もそうだった場合。

チャンス、ということか。


『詳しく調べる』


そう送ると、しばらく俺はタイピングする手を止められなかった。


そして、『天使』というワードを見つけた時、やばいと思った。

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