予感。
「ッッ」
振り返ると、そこにはきょとんとするセナさんと、アイちゃんと、ライト君しかいなくて。
「どうかしたの?アカネちゃん」
アイちゃんが不思議そうに見てくる。
こうして、ぱっちりおめめで私のことを見るアイちゃんを見るとつくづく思うんだけど、アイちゃんって演技が上手だよね。
ほんと最初、やばい性格かと思っちゃったし。
「ううん。何でもない」
笑顔で返すと、何事もないように強い殺気だけが消えた。
何だったんだろ……。
まあ、強いモンスターの狙いがずれたってことにしておこう。そこそこの視線はたくさん来てるからね。
ふぅ、と一息ついた時、
「ギャアァァ―――」
と奇声のような鳴き声がして、左背後の炎を切って小さい犬みたいなモンスターが現れた。
犬といっても、可愛いイメージではなくて、眉間のしわが目立つ顔で、目はあいているのかわからないほど、私のことを睨んでいる。背中など、ところどころから炎があふれ出して、オーラが火って感じだ。
「アカネ―!Cランクのモンスター・フレイアドッグ‼ファイト‼」
「毎回思うけど、モンスターの名前適当過ぎないですか……ってあれ?なんでそんなところいるの⁉」
気が付くと、パーティ全員、私から20mほど離れたところにいた。
ちょっと不安だけど頑張る。
「おらーーー」
となんかすごそうな魔法が出そうな言葉を発しながら、私はフレイアドッグにシャワーを掛けるのでした。
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