レベチ

ヒュルルルルル―――


空気抵抗が激しくも、お姫様抱っこされた私は、次々に変わる景色に驚いていた。


この速さは……。光のように早かった。


さらに驚くべきこと。それは、アイちゃんの足の速さだ。


戦う力はないのか、前線に立たされはしなかったが、十分にライトくんとセナさんの速さに追い付いている。

むしろ、追い抜かしてしまいそう。


―――私も自分で走っていたら、今ごろモンスターの中だな……。


本当に、走れないって言ってよかった———。



今、モンスターはというと、着実に遠のいている。

前にモンスターがいた場合は、セナさんがすぐに殲滅してしまうので、心配いらない。


でも、追ってきてるモンスターだって、追い払われてはない。すごいな。こっちは光の速さだっていうのに。


ごめんなさい。みんな。私、何もできません!

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