運動音痴なの忘れてた

トトトトト


私の耳に聞こえる足音は、どんどん大きくなっていく。


「とっ、とりあえず、西に逃げましょう!」


「そうだな。アイは最速で大丈夫だと思う。天使はついてこれるか?」


「無理です!」


「自信もって言うねぇ。それじゃあ、ライトくん、よろしく」


「え。———分かった」


どうやら、このパーティーは、美少女であるセナさんに弱いらしい。

かなりイラつくが、これは利用させてもらおう。


「よろしくお願いします」


「はぁ。しょうがね……よろしくな‼」


言い直した‼言い直した‼


んふふ。


「時間がないよ♡早く行こうよ♡」


「そうだな。セナは前線で、モンスターにあってしまった時に動くようにする。アイは、後方で何か気づいたら教えてくれ。俺は天使の面倒を見るから」


こうして、私のパーティー一同は、逃走することを選んだ。

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