夕飯

セナさん家に戻ると、ちょうど、午後の5時ごろだった。


今日はとりあえず、この家でゆっくりしてってねと言ってもらってる。


「さぁて、ご飯食べよー」


ん?料理の匂いしないけど……。


「あれ、天使ちゃんは知らない?むふふ。ちょっと見てて」


言われた通り、机をじっと見る。


パンッ


「おお~」


なんと、綺麗なラーメンが出てきた!

———なんでラーメン?綺麗なラーメンって一体……⁉


「すごいでしょ。できる人は多いわけじゃないけど、当たり前なんだよね」


くるくると髪をいじりながら、セナさんがそう言う。


「便利ですね……」


前世で使いたかった。というか、今世でも使えない気がする。天使だから。


「———さ、食べよ」


「はい!」


家系ラーメンの濃い味の匂いが、鼻をかすめる。

家系ラーメンか……。


私はちょっとばかし苦手だけど、セナさんはこういうの好きなのかな……?


「いっただきます。———うー、生き返るぅ。家系ラーメン様、今日も・・・ありがとうございます……」


「まさか、毎日食べてたりしませんよね」


「そのまさかでーす」


またもやウインク。


えっ、なんで。


毎日それ食べて痩せてんですか……⁉

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