異世界で馴染みます。

「アカネ、大変そう。……さっきも言ったけど、あたしはセナ。田舎でこじんまりとした農家を営んでる身です。で、天使っていうのは?」


「そのままの意味です。たぶん」


「たぶんを消そう。自信無くしたら天使じゃなくなっちゃうよ?よくわからんけど」


「もう天使じゃないんです」


「ええ?」


「もう一度死んじゃってんです。その時点で天使かどうか謎……」


「ふむー。とりあえず天使でいいんじゃない?」


「軽。神様に負けず軽」


「天使に神様……。神々しいの」


「———それ私見て言ってます?」


「言っとる言っとるぅ。———天使並みの可愛さ」


「天使ですから」


「それもそうか」


なんだかんだ馴染んでしまっている。

———ここは異世界であってる?私、夢にいるだけじゃないのか……。

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