神、軽い。

「連れてまいりました」


さっきの兵士に連れられ、一番奥の部屋に着いた。

ドア?きんきら金で、目がやられる……。


「はいっていい」


声で、中に入る。


そこにいたのは、20代後半くらいの神様(であろう人)だった。

意外と若いんだ……。


「天使がなくなった?めずらし。ま、最近地球の治安悪いじゃん?だからか……」


私の死んだ経緯を水晶玉で見て、神様がうーむと唸っている。


やがて、はっと顔を上げ。


「転生したら?」


「は?」


「いやだって。このまま天国に行くのはなんかもったいないしさ」


「はい……?」


「すごく人格も良さそうだし。別に新しいところ行っても楽しくやっていけるっしょ?」


「楽しくやっていけるっしょ」?


何言ってるんだ。この神様。チャラいぞ。軽いぞ。


「えと、私は構いません」


「んじゃ、楽しんで。いってらっしゃい」


その時、視界が揺らいだのだ。


「待ってください!今すぐとは———」


全て言い切る前に、私はバタリ。赤色の豪華なカーペットの上、霊になってまで、また倒れた。

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