兵士。

いま、私を連れてきた子が、兵士に話しかけていた。


「すみません。お尋ねしたいのですがぁ」


「——————⁉」


変わりようが凄い。思っていたより表裏が激しい!


「彼女、亡くなった天使なんですぅ。どうすればよいでしょうかぁ」


「過去にも同じような例があるから、同じような対応を下すね。連れてきてくれてありがとう」


「いえいえぇ。どういたしましてぇ」


「君たちは、知り合い?」


「そんなわけないですかぁ。私は、通りすがりの救世主です!」


「偉いね」


……私のこと話しているはずなのに、私空気ですか⁉


「それじゃあ、君はこっち来てくれる?ついてきた子は、ここまででいいよ」


「それではぁ」


優雅に手を振る天使を見ながら、兵士の人が私を手招いた。


「中に行こうか」


「はい……」


まだまだ、胸の高鳴りは消えない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る