　次の日、ニールは町へ出掛けた。両親と妹は、短い間、隣の街に滞在している。

　町の外れの洞窟の中に、美味しい水で有名な泉がある。その水と周囲に生えている薬草を採取するために来た。

　季節は冬だか、洞窟内の所々にある魔鉱石によって内部は暖かい。

「あれ？」

　洞窟の入り口に黒いコートを着た人が座っていた。頭までフードを被っている。その人はこちらの存在に気が付いて声を掛けてきた。

「ねぇ」

「君、魔物を倒せるの？」

　声から女性だと判った。

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