第03話 再会の越冬 03

 数日経った昼過ぎのことだった。雪原の向こうから女の子が手を振っている。


「お兄さま~~~ん!」

 叫びながら妹のメイシャが遠くから走ってくる。……そのまま目の前まで来て膝を折った。


「はあ、はぁ、お兄様……」

「おかえり」


「あのね、お土産に美味しいお肉を買ったんですよ! 一緒に食べましょう!」

「うん」


 フロウディアにも伝えたことを妹に話した。

「僕、明日から魔法の研究で出掛けるから」


「えっ? 明後日では?」

「村の外れに気になる人がいたんだ」


 メイシャは小首を傾げて話の続きを待った。

「その人、魔導書を持ってた」

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