神の国の生活:お悩み解決
第18話 愛音の悩み
「これでよし! 私ってすごいっ!」
「
「これ? これはぬか漬け。とっても美味しいのよ」
「人間界の食物ですね。興味深い」
蘭丸は興味津々で
「それとね、昨夜蘭丸さんからいただいた、枝豆とトウモロコシも茹でてみたの。これでね」
元来神が与えし食について、神の民たちが知らないというのは不思議なことなのだが、長い間人間に興味のない者が国を治めるとこの様な事態がおきるのだ。
「蘭丸さん、食べてみて!」
「これは、モロコシですね? 色が鮮やかになっただけなような…」
「ふふ」
蘭丸はがぶりと噛みついた。
「う、美味いです! 甘さが増したような」
「でしょ?
「い、いえ。私は職務中なので」
「美味しいですよ?」
蘭丸が美味しそうにモグモグしている中、
「
「
「
「どうぞぉ~」
「すごくいい香りがいたしますね。
そう言いながら
「
「…」
「
「さぁ、どうぞ」
「
「この前は…、あ、あ…」
誰もが
するとボソッと可愛らしい声が聞こえた。
「あ、ありがとう…ございました」
「いいえ。ご無事で何よりです」
「よく言えました」
「さぁ、今日は楽しんでください!」
「
今度は蘭丸がトウモロコシにかぶりつきながら美味しそうに食べて見せる。
あまりにも美味しそうに食べる姿に
「食してみてはいかがですか?」
「うん」
「お、美味しい!! 僕、こんな美味しい物食べたことない!」
「よかったですね」
「落ち着いて食べてね。まだありますから」
「
「えぇ。昨日蘭丸さんに余った食材をいただいて、お塩で茹でたのです…。お口に合うかしら?」
「はい! とってもっ」
蘭丸が興奮気味に答えてきた。
「これは! いつも食しているものと全然ちがいますな。奉納していただける食材もそれだけで旨いのですが、こうして食べるとまた違った喜びを感じます」
「よかった。
「
蘭丸も
そして、とうとうこの瞬間がやって来た。
これは
「うわぁ~~~~っ。これも美味しい!!
「これ、
「大丈夫ですよ。その方が親しくなれた気がして…嬉しいです」
こうして、用意した食事も氷もみんなのお腹の中に納まり、
そして、今
「
「いえ。こちらこそお付き合いいただきありがとうございます」
「
「それはよかったです」
「この飲み物はお酒ですよね?」
「はい」
「
「
「えぇ、もちろんです。どうすれば酒の旨味をお知りになられるか頭を悩ませていらっしゃいます」
酒の良し悪しも分からない、と
「
「それでは、もっといっぱい造りましょう! ね、蘭丸さん」
「えっ? 私ですか??」
急に話しかけられた蘭丸はどぎまぎしている。余りものとはいえ、食材を倉庫から持ち出したことですら、お叱りをうけるかもしれない。今度は何を要求されるのだろう? と明らかに狼狽えている。
「はい! ダルモアの国の果実を教えてくださいっ!」
「えっ?」
「ダルモアは自然豊かな国ですもの、お酒に合う果実が沢山ありそう!」
「それでしたら、雷狐が集めさせますが」
雷狐は凛の意図がわからず、蘭丸同様ぽかんとしている。
「いえ。どこで採れるのか、味はどうなのか、いろいろ知りたいのです! 蘭丸さん、案内していただけますか?」
「え、えぇ。私はいいのですが…」
蘭丸が助けを求めるように雷狐の方を伺う。
「凛さま。外は危ない輩もおります。あの大鳥のように。なので外出される際は雷狐がお供いたしますので」
「いえ、雷狐さんもお忙しいでしょ? 私は意外と強いんですよ。蘭丸さんがいれば大丈夫! ねっ!」
「この料理も、いつか
頬を染める
その視線の先には、先日
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