第10話 獅童現る!
「あ、あの…?」
「あん?」
印象的だったのは、目が合った時に感じた深く蒼い瞳。吸い込まれそうな綺麗な瞳をしていた。ただ…少し寂しそうな、それでいて力強い光のような、不思議な雰囲気がある。
何より印象的なのは、サルのように長い尻尾。その尻尾はさきほどからゆらゆら揺れている。
「サ…サル?」
「「!?」」
思わず心の声が漏れてしまった。あ、ヤバっと思った瞬間
「俺は、サルじゃねー。狐でもないからな!」
「えっ?」
「
「あ、
そう言うと、担いでいた大きな魚を
残された魚は、まだピクピクしている。
「あの…私…」
「あははは。大丈夫ですよ。
「えっ?」
この情報量を瞬時で処理するのは難しい。次は何が起こるのだろう?
「
「「はい」」
どこからともなく二人の男が
神の国の人って、顔採用があるんじゃないのかしら? そう思わずにはいられない程に二人は美しい顔をしていた。
「
「御意」
「
「承知いたしました」
そう言うと、
「
「いろいろ…?」
「さよう。
「6番目…」
「さらに7番目のご子息、
涼しい風を受けながら
「
「明日お会いできると思いますよ。それはそれは愛くるしいお坊ちゃまでございます」
さきほど会った
「明日は、
「いえ…残念ながらみなさま遠い国でそれぞれ民がいらっしゃる身なので、明日一同が会することは難しいのです。ですが近いうちに
あの顔が7つ並ぶのは想像しがたい。
「少しづつ、
「そろそろ
そう言うと、先ほど出てきたところとは別の入り口に案内される。完全に
入り口には、
「では、明日は朝から婚礼の支度をさせていただきます。
「はい。お部屋は既に整えさせていただいております。さぁ
「
「はい。
部屋の前で
「
その質問に、
泣きだしたいだろうに、何と気丈な。
「もちろんです。
「ありがとう。また明日…」
「はい。
「明日は婚礼。何事もなく無事に終わればいいがのぉ」
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