Day28『方眼』

 運命を振る業を負った賽愛さいあいと、鎖を断つ業を負った賽断さいだんの俺は友だった。神といえども万能ではない。だからこそ、賽愛は四つの涙に絶望し、転生した。

 俺はというと。心を手放せなかった女と、恋を手放した男の最期を観察したのち。縁側で眠る〈子どもゆうじん〉の代わりに、賽を振る決意を固めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る