Day27『渡し守』

 鳥が涙を愛に変え、愛は蛍に変わった。姿形も種種雑多な仮初の世界で、誘われるように川の周囲を舞う私。彼に伝えたかった。白い鳥が届けられなかった想いを、〈星〉だった頃の想いも乗せて。彼を見つけた。一度だけ手にした朝顔を咥え、牛の姿で夜を仰いでいた。ああ、貴方も〈鳥〉を待っていたのね。

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