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    追憶 ―十五年後―への応援コメント

    こちらの作品のことは近況ノートでもよくお見かけしていて気になってはいたのですが、やっと拝読できました。
    どうしてそんなに問題にされているのかさえ理解できておらずお恥ずかしいですが…反省会、楽しみに読ませていただきたいと思います。


    ◆追記失礼します。
    自分の中でもとても曖昧な感覚だったのでコメントができずにいました。ぼんやりとした感想になってしまいますが。
    一話目は得体の知れない不気味さや恐怖感があってとても引き込まれました。だけど、十五年後どうなるんだーとハラハラしながら二話目にすすむと、今度は少し唐突な感じがして一話目のような不気味さや怖さは感じなかったのです。主人公は「ああ、やっぱり」と言っていますが、十五年前との関連が上手く読み取れず、戸惑ってしまいました。後から「ホラー→サスペンス」のタグに気づいたのですが、そこで、そっかサスペンスだったんだ?と妙に納得したところがあります。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます!

    そんなビビらなくても大丈夫ですよw
    みな、思うところを書いてるという、至ってまっとうな感想です。
    誰が間違っていて間違っていないとか、厳密に言えばないんです。
    好みもあるし、ホラーに対するこだわりやスタイルも反映されるので。
    その中から、何を取り入れ何を除くのか。
    それは作者の権利だし、責任ではないかと私は思っています。

    応援コメントは書き直しが効きます。
    ゆげさんも他に遠慮することなく、思うところを書いていってください。
    絶賛だろうと酷評だろうと、大事なのは本音です。
    しっかり書いていただければ、それも反省会に使わせてもらいますからw

    追加:
    今度こそ、感想ありがとうございます!
    なるほど。確かに予告とかされてないですものね。
    主人公の思い込みが強くて、唐突に感じられたのもわかります。
    参考になりました。ありがとうございます!

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  • 追憶 ―十五年後―への応援コメント

    物凄い長文の応援コメントが沢山付いてますね。
    ちょっと読む気にならない量なので、そこは遠慮しておきますが。
    自分個人の感想としては、ちゃんと怖かったですよ。短い尺の中で、底知れない怖さを表現した佳作だと感じました(偉そうw)。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます!
    最近だと一番の話題作(悪い意味で)にようこそw

    あえてお褒めいただき、恐縮です。
    反省会のまとめをやりたいくらい不評を集めた本作ですが、何人かは「普通に面白い」評価なんですよね。別に評価基準が低いとかでもなく。

    反省すべきだとは思う反面、何が悪くて不評を醸したのか、アリと感じた読者との違いは何なのか……という部分は、考察したいところです。

    とはいえ、逆に感想が集まりすぎて、まとめきれないというのも本音だったり。ホラーの受け止め方の幅広さを舐めていたのが、一番の原因ではないかと最近は思い始めております。ううむ、ホラー怖い!w

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    追憶 ―十五年後―への応援コメント

    こんにちは。そして、初めまして。
    白雪工房といいます。

    なんとなく人のレビューを見て面白そうだと思ったものを読もうということで、読んでみました。とりあえず二、三度見返した上でコメントも一通り確認はしてみました。
    その上での感想ですが、無礼でしたら申し訳ないと予め。

    まず、作品全体から漂う雰囲気に西澤保彦のようなものを感じました。といっても、この作家は最近興味を持って読み始めたばかりのにわかなのですが、腕貫探偵シリーズというものの最新作を最近読みまして、それの内容に近い、最終的にこれは夢か現実かという曖昧な落ちに持っていくタイプの作品と感じました。たぶんおそらく、参考になるとは思うので気になったらどうぞ読んでみてください。

    それから、自分も基本的にこの手の夢だか何だかわからないタイプの作品を良く読むし、同時に書くのですが、しかし一度目はどういうことだ?と困惑しました。おそらく他のコメントで言われているように前後の関わりを唐突に切られてしまったような気分です。

    最近趣味で見ているゲームを批評するタイプのYoutuberが言っていたのが面白いなと思ったので軽く引用しますが、「ゲームをやっている途中で我々はこの先に何か良いことがあるんじゃないか、楽しいことがあるんじゃないかって期待するからやるんですよね」と彼は言っていました。まぁ、それだって彼の持ち得る偏見の一つに過ぎませんが、確かに言われてみればそうでもある。僕なんかが小説を読むときもおそらくこの先を見れば何かとても面白い展開がひろがっているんじゃないかと期待します。そして、結果どうなったかで評価が決してしまう。

    おそらく、この小説において何かしらの問題があったとするならばそれは「前編で広げた風呂敷を綺麗に畳み切れなかった」ことにあると思います。まぁ、実際よくあることで、期待が高まりすぎて、結果出てきた料理を「何だこんな物か」と思ってしまう。出されたクオリティが自分の想定していた想像を下回りすぎてしまう。例え、実際クオリティが低くなくとも、期待が高すぎると、それはみすぼらしく映ってしまいます。それがおそらく評価を分けた理由でしょう。まぁ、しかし断言できるほど僕は賢くないので程ほどに聞き流していただければ良いのですが。

    通常、何年前、何年後。前編、後編。そう言った括りで前後を分けられる作品において、読み手は後編に対し前編の受け皿たることを要求します。そうでない場合もありますが、今回のように前編に謎が多量に含まれている場合は顕著です。前編で不用意に投げ掛けられた謎は解かれなければならない、否、解かれなくても構わない。ただ何らかの理解をと。何かしら前編に関する要素を掴もうとします。しかし、この作品においてはそれが明示、暗示されきらなかったのでしょう。或いはそれが求められているものではなかった、たまたま、不幸なことに。

    僕の感想としては、前話を読んだとき、
    「次の話を読めばこの少女の正体が少しでも掴めるのではないか」
    と期待しました。
    しかし、開いてみたそこには成長しきった主人公の影があるのみ。では結局あの子は何だったのか。それがわからない。
    多少読み返してコメントに書かれていた解釈を漁ったら少しは理解できました。
    がしかし、なるほど?くらいのものです。
    それに、解ったそれだって「こんな風な回収の仕方な気はするがもっと良い読み取りかたはある気がする」と放棄した読みでした。
    理解はできた、大筋としてはわかった。
    だが求めていたものはここには無かった。
    何だか違った。
    それが何かわからない。

    まぁ、その何かわからないのをどうにか解るようにしようと今ここでコメントを打っている訳なのですが。このとき残ったしこりがどうも取れなくて、それを何とかしたいのです。

    なぜ物足りなかったのか。
    要素として陳列するならば例えば、

    急展開、というか方針転換の角度が鋭利すぎて読者の理解を置き去りにしてしまった。

    無くなったヘアピンに何かしらの意味があるのではないかと思ったがあまりそういう意味付けが後半に感じられなかった。
    (失ってしまったヘアピンという物が象徴的過ぎたからそこが回収されたように感じなくてもやもやするのかもしれません)

    後編では妻という「役」を奪われかかっていたという話であるのに対し、前編ではそもそもの本人、アイデンティティ、「自分」そのものを奪われるような話の構成になっていたことで少し論点ずらしのような印象を与えてしまったという可能性。

    不思議な話という印象が強すぎて、単純にポジションを奪われるという構図と前編が結び付かなかった可能性。(言っていることは上と同じですが)

    或いは逆であるべきだったのかもしれません。
    最初に、よくわからない妄想にとりつかれた女が殺しを犯してしまって、その理由は昔起きたある不可解な出来事に起因している。

    などなど。
    何度も読み返してしまったので何だかもはやわからなくなってしまいましたが、とにかく。
    何か置いていかれたような気分になった気がします。

    しかし、少し考えてはみたのですが、やはり。
    謎を最初に与えられて、しかし解答編のようなものが来なかったことがやはり大きいのかなとは思います。

    それから、これは関係ない話でもあるのですが、他のコメントが言うようにジャスミン茶の賞味期限が短いなら夫が「こんなお茶があったのか」と驚いているのは若干不自然だと思います。おそらくは元々長期保存ができるだろうという読みで書いていて生じた齟齬なのでしょうが、しかし、だとすればこの主人公は誰も飲まないお茶を買っては捨て続けていることになるので、そんなところで不要に謎を作るよりかは何らかの修正を加えた方がいいかもしれない、と思います。

    コメントは以上です。失礼しました。

    追記、
    返信の内容についてですが。
    確かに本当の意味でホラーであればそれで良かったかもしれません。がしかし、この話は「とても怖いことがあった、それ自体はよくわからなかったけど二度と同じ失敗をしないようにした」
    というような形で現実に戻ってきてしまっているんですよね。
    だから、これがあまりホラーらしくないというのと。

    それから、自分のコメントの方も読み返してみたのですが、わかりにくかったとは思うのですが、あれは、「解らない話にも解らない話なりの理解のさせ方がある」ということで、例えば霊であればお札を剥がしてしまってそれを貼り直すために奔走する、という展開があるようにまるで意味はわからなくとも、こういうことだったんだ!と「理解した気になれる」箇所を作ることは大事だと言うことですね。

    例えば絵でもそうで、難解なだけの絵が売れるのは「この人が描いた絵なら何かしらの意味があるに違いない」というある種の信仰があるからですが、そうでない無名の画家ともなるとわざわざ頭を捻ろうとまでして読み取ろうとは考えません。それは決して一重にその人の絵に魅力が無いという話ではなく、
    「描いた人間というフィルターを通さないと伝わって来ない情報」
    という物をわざわざ読み取ってくれる人間が少ないからです。ですからぱっと、一目でわかるような部分を意図的に作っておくことも大事なわけで。しかしこの話にはそれが無いような気がします。

    作者からの返信

    初めまして。
    しっかり読み込まれた感想、ありがとうございます。
    私は正直な感想しか言えない代わりにどんな感想でも拒絶しない主義ですので、むしろ大歓迎です。お世辞の百倍ありがたいと思っております。

    白雪さんのご意見、何度か読み返し考えてみました。
    最近は漫画ばかり読んでいるもので、西澤保彦は未読なのですが、調べるとSF、ミステリ畑の作家のようで。曖昧なオチに至る部分が共通と聞き、多少なり興味は湧きましたが、同時に微妙な解釈のズレも感じました。

    まず、この作品はジャンルとしてホラーを選んでいると言う点です。

    私は元々ホラーが得意ではありません。というのも本来はロジカルな作風でして、全てにおいて論理的な説明がある方が面白いと考える、全てを書かずとも作者の中では説明がつくべきという考えなんです。

    なので、この作品がミステリやSFなら、おっしゃることに同意できます。よくわからん終わり方は納得いかんと。

    ですが、ホラーは違います。よくわからない、何も解決しない、何なら意味すら不明なところに恐怖がある。……と、昔教えられまして。
    ちなみにその時書いたホラー小説は、幽霊をガス爆発で消滅させるオチで、「スッキリはしたがまるで怖くはない」という評価でしたw

    まあそういう失敗を経て、「ホラーとは非論理的なもの」という教訓が私の中にはあるわけです。正直向いていないと思うんですが。

    その観点で行くと、「後半に少女の正体がわからなかった」は、ミステリ的には落第でも、ホラーとしては間違ってないのでは、と考えます。

    ただ、おっしゃられる中の「前半の期待に後半で応えられなかった」という部分は、得心してしまう部分があります。少女の正体がわからずとも、ヘアピンが見つからなくとも、後編で確かな恐怖と満足感を提供できていれば不満は出なかったはずだと。私の落ち度はそこにあるのでがないか、と気付かされました。

    反省会の際には、改めて参考にさせていただきます。
    重ねてご感想、ありがとうございました。

    追記:
    おっと追記されてたんですね。すみません、今気が付きました。

    >夫が「こんなお茶があったのか」と驚いているのは若干不自然

    確かに賞味期限の認識ミスはありましたが、この発言について直していないのは、それでも意味が通じるからです。

    主人公はジャスミン茶を嫌っており、残した理由は「少女へ復讐」のためだけです。なので、結婚生活では一切、ジャスミン茶を飲んでおらず、夫も初めて見たので「こんな茶があったのか」という感想になったわけです。

    >主人公は誰も飲まないお茶を買っては捨て続けている

    こちらも同じ理由で、復讐心故に手間をかけていると考えられるかと。
    「無駄に謎を作る必要がない」という部分はうなずけますので、改訂時には多少説明を加えてもいいかもしれません。がっつりは書けないでしょうが。

    >現実に戻ってきてしまっているんですよね。これがあまりホラーらしくないというのと。

    ここは課題なんですよね。
    私的には「ホラーからサスペンス」と繋ぐところに新しさがあると思っていたんですが、現時点では不評が多いわけで、何らかの手入れが必要なのは事実です。ただ単純に「後半もホラーにします」では芸がないので、何かしら自然に読める、物足りない感覚を打ち消せないものか、そちらをまず工夫したいと思っています。それが無理なら、ホラーかサスペンスに統合という形になるでしょうが。

    >「解らない話にも解らない話なりの理解のさせ方がある」

    これも、バランス的に難しい部分ですね。
    ロジック派としては全く異論がない反面、ホラーを書くにあたっては「わからないなりの理解」も読者に任せた方がいいとも思えます。
    少女の行動や目的はある程度読み取れますし、それ故にヒロインも対策を取れているので、「わからないなりの理解」はある程度出ているはずかと。
    「あの少女はいったい何だったのか」については、謎のままが一番かなと。

    ヘアピンも色々意見をいただきましたし、私もかなり考えましたが、「妖怪だと断定」する要素なので、「不明のまま」が最適解という結論に至りました。何故ヘアピンを奪ったのかも含め、想像にお任せすべき部分だと。

    手のかかるご考察とご指摘、重ねて感謝させていただきます。
    反省会の方は、近いうちに小説雑話の方に掲載しますので、よければご覧ください。

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    追憶 ―十五年後―への応援コメント

    ここプロさんのレビューから飛んできました(^^)
    なるほど、
    僕もこう言うことやりたい派なので、お気持ち充分に分かります。だけど、あと一歩足りないのかなとも思います。
    ここからは好き勝手に書きますので、場合によっては回れ右してください(^^)
    それと、他の方の長文コメントを読んでいないので、重複してたときはごめんなさい。


    それでは、

    やっぱり、一話目と二話目の関連性はもう少しあった方が良いのかなと思います。

    まずは、一話目でマリカが少女に飛びかかったシーン。これ、使えます。例えば、幼少のトラウマである自分が追い出されたのは、ここで少女の排除が達成出来なかったからだと反省させたら良いと思います。それとラストの白いジャスミンの髪飾りを失くしてしまったこと。これも暗示として使える気がします。

    そこで二話目、

    マリカの中で、このままではまた自分の居場所が乗っ取られてしまうという恐怖が湧き上がり、幼少期の体験から、今度は排除に失敗しないと心に誓って貰います。そして黄色いレインコートを着たマリカが、夫の目の前で女性の排除に成功します。白い髪飾りを失くしたマリカ自身が、黄色い毒草になってしまった事にするのです。その時の衝撃で夫は部分的な記憶喪失になってしまい、今度こそ、マリカは平穏を勝ち取るのです。

    なんて、好き勝手言ってごめんなさい。
    ただの戯言ですので、聞き流して貰って構いません。長文失礼しました(^^)

    作者からの返信

    感想ありがとうございます。

    いただいたアドバイスについてですが、「カロライナジャスミン」で毒を盛るのは話の肝なので、それをオミットしてしまう展開は有り得ません。

    ヒロインが少女に備えていたことはジャスミン茶の用意と行動から読み取れるので、はっきりと明記する必要はないと判断します。

    黄色いレインコートは……ちょっと大人の着るイメージが湧きません。
    夫の前で殺すとして、どうやって? という話にもなりますし。
    記憶喪失は過去と重ねる意味でちょっと面白いですが、ホラーのインパクトは減じてしまう気も。

    ……などの理由で、ちょっと採用は難しいですが、ご提案には感謝します。


  • 追憶 ―十五年後―への応援コメント

    コメント失礼します。
    じっくり感想企画でお世話になりました、島流しにされた男爵イモです。
    企画では有意義な感想をいただき、なにかお返しができないかと思い、本作に立ち寄らせていただきました。最近の近況ノートを拝読したところ、本作の改稿等を考えておられたようなので。営業目的や相互評価狙いの絡みではないので、その点はご安心ください。

    感想としては、綺麗に収まった短編という印象を受けました。サイコホラーの部類に入るのでしょうか。十五年前の出来事を引き金に蝕まれてきた精神。それが現在、偶然揃った条件を前にして茉莉花を狂気へと走らせる。当人からすれば復讐と考えられる一方で、客観的にみれば無関係の人間を殺そうとしている。そうした視点の違いを生かした構成は、非常に面白かったです。とりわけ人間の歪みに焦点が当たっていたのが、個人的には刺さりました。結末はわからずじまいですが、そこも短編ならではの余白ということでカバーされていたと思います。一読者としてみた場合、本作は面白い部類に入りました。

    その反面批判的に読み解くと、いくつか違和感があります。
    まず、十五年前の出来事はなんだったのかという点です。なにかの暗示なのか、それとも実際に起こったことか。ここでの解釈によって、後半とのつながりに対する意見が分かれると思います。前者であった場合は納得がいきますが、後者の場合は違和感が大きいです。進行としても不自然で、怪奇譚から急にサスペンスに路線変更したような印象を抱きます。これを解決するには、作者側で解釈を定めることが重要になると思われます。

    私が思いつく範囲での筋書きを挙げるなら、この出来事は虐待のトラウマにします。設定にある二つ下の弟を二つ上の姉に変更し、「母は姉を溺愛し、二女の茉莉花を予備のように扱っている」と。そうして些細なことで姉と喧嘩して、茉莉花は母に家を追い出される。そのあと警察に保護された末、迎えに来た母はあたかも茉莉花を愛しているように振る舞った。それがショックで茉莉花は、この出来事を脚色して記憶した。「得体の知れない存在に家族を乗っ取られた」と。それ以降、茉莉花は本物の愛に飢えるようになる。という筋書きです。この場合は、一人称の信頼できない語り手で書くと作品が映えると思います。

    また、後半での夫の不倫相手の行動に違和感をもちました。構成を前後で対にしているため、流れが似通っているのはわかりますが、ちょっと大胆すぎではないかと。流れるように夫を奪われる場面は、下手をするとギャグにみえてしまうかもしれません。なにかしら間を挟むか、展開の仕方に工夫を加えるとより自然になると思います。よければご一考ください。

    それでは長々と失礼しました。
    少しでも改稿のアイデアにつながれば幸いです。

    作者からの返信

    読み込まれた感想にレビューまでいただき、恐縮です。
    私も営業や読み返しは望まずやらずの主義ですのでお気になさらず。お心遣いに感謝いたします。

    近況ノートや他の応援コメントをご覧になられたらお分かりだと思いますが、本作の評価は二分というか、低評価が多いものです。あまりに多いのでまとめて整理する予定なので、男爵イモさんの感想ももちろん歓迎です。ありがたく参考にさせていただきます。

    本作は「前半ホラーから後半サスペンスに繋ぐ」という構成を前提に書いたものです。私自身は斬新な試みとしてアリだと思っていたわけですが、これだけの読者に違和感を訴えられているということは、間違いなく問題があるんだと。

    私的にはラーメンの味変的効果を狙ったはずが、客には「途中で味が変わるのはおかしい」と言われてる感じですね。

    男爵イモさんも、おそらく後半のイメージ、サイコホラー&サスペンスの方向に寄せての感想だと思われます。味を統一するなら、おっしゃるような設定変更も頷けるところです。母親の偏愛から来るトラウマという展開も面白そうですし。私なら溺愛は妹にしますかね。いや、成績優秀な姉でもイメージ湧きますか。

    ただ、私的にはまだ味変の可能性を捨て切れていないというのが本音です。まあここら辺は反省会を経て変化する可能性もあるんですが、「ホラーからサスペンス」という構成が悪いのではなく、そこに違和感を覚えさせない繋ぎや配慮こそが必要なのではないかと。

    ここら辺、男爵イモさんの作品の「ナンセンス&ミステリ風味」に類似した問題かもしれません。似たジャンルですが、ホラーとサスペンスはロジックにおいて真逆だということを思い知りましたw

    まだイメージだけで、具体的なアイデアがあるわけではないのですが、竹に木を継いでも違和感が出ないような手法を編み出せないものかなあ、と考えているところです。まあ思いつかなければホラーかサスペンスで統一するしかないんですが、せっかくのアイデアなので粘ってみたいなと。

    後半の女の手早すぎ問題は、夫と女は以前から関係が続いていて、離婚を促すべく女が大胆にも自宅まで攻めて来ている、という設定でした。
    「夫の帰りが遅い」「夫婦生活のすれ違い」「自分と同じブランドのバッグ」などがヒントでしたが、確かにここは最後に答え合わせした方がスッキリしそうですね。隠す必要もあまりないですし。
    ヒロインの女の勘頼りになりますが、「以前から女の影があった」ことを強調する方向で調整してみます。

    長文の感想、重ねてありがとうございます。
    レビューの星より余程嬉しく、貴重なものをいただきました。
    反省会でも触れるかと思いますので、そちらもチェックしていただければ嬉しく思います。そう間をおかず着手する予定ですので。

    編集済
  • 追憶 ―十五年後―への応援コメント

    これは凄い作品……。読後に思わず震えました。

    前半でいつの間にか存在を侵食されている怖さ。
    相手が人とも人じゃないともつかない、説明のつかない何かなのも、想像を掻き立てられました。
    そしてこの時点で後半のお話を想像できた人は誰もいないんじゃないでしょうか。

    またあの時みたいに奪われる。
    そこまではまぁあるホラー……ではあるかなって思いますが、狂気がまさかここから主人公の方に芽生えるとは!
    そして回収されるタイトル。

    あまりに隙のない構成、鮮やかすぎます!

    作者からの返信

    感想&レビューありがとうございます!

    ぶっちゃけ今作は大多数が酷評で、そろそろ大々的に反省会をやろうかと思ってたところなので、ありがたいやら恐縮やら、複雑な気分ですw

    ここプロさんの感想は、私が執筆の際、「そう読んで欲しい」という理想そのもので、ちょっと自信回復しました。「人間が一番怖い」は私の大事にしているテーマなので、そこを読み取っていただけたのは嬉しいです。

    とはいえ、多数の方に突っ込まれ、疑問を呈されたのも事実。こちらに向き合わないわけにもいきません。いずれはこの作品をリメイクしなければ、と思っていますが、その時にはここプロさんに頂いた感想を軸に、いいところを失わぬよう考えようと思いました。

    私は正直な感想しか言えませんので、ここプロさんも遠慮なく、本音の感想を書いてくださってかまいませんからね。その方が私は喜びますw

  • 追憶 ―十五年後―への応援コメント

     こんばんは。遅ればせながら拝読いたしました。
     まずは、いつも丁寧なコメントありがとうございます。参考に、そして励みになっています。
     今まで「自分みたいな素人が下手にコメントしない方がいいかなあ」と思って見るだけにしてたんですが、せっかく自分が書いているジャンルなので自分なりに感想を書いてみることにしました。ゆるく見ていただければと思います…

    子供時代「記憶 ―十五年前―」
     すごく怖くて良かったです。偶然あった同い年くらいの子供が平然と自分の母に娘と名乗って、母もずっとそうだったかのように受け入れている。こういう、明らかに恐ろしい・おかしいことなのに淡々と起きている展開が好きです。
     また、その後実の母に追い出されて、保護された際に母が何も覚えていなかった所もいいですね。そして少女は消え、ヘアピンはなくなったまま。自分以外にあの体験の恐怖を共有できる人間がいない。でも「ヘアピンが消えた」って証拠というかあの体験の痕跡は確実に残っていて、夢だったんだと片付けられることも出来ない後味の悪さも好きです。

    大人時代「追憶 ―十五年後―」
     他の方も仰られていましたが、子供時代に出てきた少女との繋がりがよく分からなかったなーというのが第一印象でした。あの時の少女が大人になって(大人の姿をして?)出てきたのか、出会い方が同じだっただけであの女性は単なる不倫女だったのか(にしても大胆な不倫のやり方ですね笑)。どちらともとれるモヤモヤ感もいいですが、説明文に「幼い記憶が一滴の毒となる」とあるので個人的には明確な言及や広がりがあった方がいいのかなと思いました。
     これはちょっとしたご提案なのですが…自分だったら「追憶 ―十五年後―」に出てきた女性は出会い方が同じだっただけで全く関係のない害もない女性ってことにします。本人が言っているように本当に夫の部下で、にわか雨に打たれたから偶然家に誘った。もちろん不倫もしていない。でもその出会い方に主人公は15年前の「あの少女」と重なりを見出してしまって「この人は15年前のあいつだ」と錯覚(妄信?)してしまう。で、なんの罪もない女性を殺してしまう。
     こうすると幼いころの幽霊的な恐怖体験、そしてそのトラウマを克服できずに蝕まれた人間の怖さも味わえてお得(?)かなと思います。あと「幼い記憶が一滴の毒となる」にも説得力が出るかなと…!母親が大好きで、また茉莉花自身もお気に入りだったジャスミンが、最後に彼女の殺人という凶行のための道具になる展開はすごく皮肉が効いてて良いなと思いました。子供時代、大人時代ともに後味の悪さはホラー感が増していいですね。

     以上となります。参考になったら幸いです。ならなかったらスミマセン……「こう思う人もいるんだな」程度に流しちゃってください。素敵な作品、ありがとうございました。これからも応援しています。

    作者からの返信

    しっかりした感想、ありがとうございます!
    いえいえ、本音感想大歓迎ですよ。
    他をご覧になればわかる通り、私はどんな感想でもウエルカムですし、その方がよいと考えております。まあ、今回はフルボッコが過ぎてかなり凹みましたが、だからこそ次で挽回しようと誓えるわけですしw

    前半については、理想的読者反応といいますか、まさにそう思ってもらいたかったという話で、フルボッコの傷跡に慈雨が染み込むようです。ちょっと気分が持ち直しました。ありがとうございますw

    後半については、まず双町さんのお考えでほぼ間違いなく、私もその意図で書いております。説明文もまさに読まれたどおりの狙いで、実質的なヒントのつもりでした。

    私と双町さんの意見で異なるのは、不倫女があの少女かどうか、という部分を明白にするかどうかという一点だけだと思います。

    作者の狙いとしては、
    「妖怪が再び現れ退治した」と最初は読者に思わせ、「よく考えたら女が妖怪である証拠は何もない。むしろヒロインが」と気づくところで、二重底の恐怖を演出する、というものでした。キングのホラーに見られる「真に怖いのは人間」にも通じますし。

    作者としては、この狙い自体は間違っていないと思っております。

    が、それを伝える手順、情報の出し方については見直すべきかもしれません。いずれこの作品はがっつり反省会をしたいと思っていますので、検討させてください。

    >参考になったら幸いです。ならなかったらスミマセン

    とんでもない。参考にならないのは、一言絶賛か悪口だけです。これだけしっかり意見いただいて、作者冥利につきます。ホラー書きのご意見という点もポイント高いです。

    いずれ必ず、今作の汚名はそそごうと思っていますので、その時はぜひまた読んでやってください。

    編集済
  • 追憶 ―十五年後―への応援コメント

    感想のほうから来ました。消化器、大分期限すぎてませんか?

    ということで。
    いまさらっと二読目してみて、初読よりも強く感じたのが小道具の使い方の上手さ。ヘアピン。さらっと読んだ時は意識してなかったんですが、このガジェットひとつあることで一本筋が通ってるんだなあ、と思いました。
    さて。
    この二部構成ですが、追憶の方は不可思議な、まるで妖怪のような謎の少女が起点となってるわけですが、結局「こんな不思議なことがあった」にとどまってるのがホラー的には物足りません。まあ追憶だから、という向きもございましょうが、魔少年BTの屋敷乗っ取り家族の話を知ってる身としては、温い。
    結末を抜きにしても、なんかおかしいぞ、なぜそうなるの、どうして私こそが私なのに! という感が薄いのが、勿体ないというかなんというか。
    しかし。
    それも二部構成であれば、そこで驚愕の大どんでん返しが!! と期待もするものですが、過去では謎に入れ替わり、認識の不一致が生じてるのに、現在ではそうではない。
    と、書いてて気づいたんですが——
    そうか、現在に現れた彼女は、べつに茉莉花でなくてもいいのか🤔
    過去にあった出来事によって、黄色いジャスミン茶を常備するようになった「私」のイカれ具合こそホラーという見方もできるのか……。
    復讐するは我にあり、なのはとてもいいというか、私は好きですw
    しかしこれを一人称でやるのはむずかしいというか、三人称で微妙な違和感創出して不気味さを出す、とかではないと持ち味が出せないのでは?
    一人称でやるならば、……まあたいして怖くもない状況にやたらきゃあきゃあいう一人称なんて読めたもんじゃないですが、それでも生理的な恐怖というか、肌感覚みたいなものを描写しないとホラーにはならないのではないか、と思いました。

    作者からの返信

    消化器なら健康です!w
    改めて感想ありがとうございます。

    小道具は色々こだわってますね。
    ヘアピンもそうですが、子供の頃のランドセルと大人のバッグとか。
    ボツにされた第一稿では、前半は子供の一人称で、文章や状況を過去と現代でかなり対比に描いていたんです。

    ちなみにヘアピン奪おうとするのは、二稿で追加した部分でした。
    おっしゃられる通り、ホラー的な山が足りてないなと思って。

    しかし、なるほど。
    言われてみると、ホラーとして質以前に量が全然足りてなかった、と言われると納得かもしれません。とにかく短くまとめようと、小奇麗な方向に調整を続けたのが間違ってた気がしました。

    BTのあのエピソードと比べられては、グゥの音も出ません。
    あれ怖かったですよねえ! 頭でなく心で理解しましたw

    >そうか、現在に現れた彼女は、べつに茉莉花でなくてもいいのか🤔
    イグザクトリィ(その通りでございます)。

    >しかしこれを一人称でやるのはむずかしいというか、三人称で微妙な違和感創出して不気味さを出す、とかではないと持ち味が出せないのでは?

    うーん、ここは後輩とも意見分かれた部分でして。
    私もじつは、どれが確実に正解なのか見えてないと言いますか。
    経緯をざっくり書くと、
    一稿は前半後半、どっちもマリカの一人称
    で、後輩の意見はこの段階で「三人称で書くべき」でして。
    ただ、私としては前半はともかく後半は一人称の方がよい、との判断で。
    二稿もかなり悩んだ末、今の一人称寄り三人称に。
    で、公開後に後輩に駄目だしされ、今に至る……と。

    うーん、私的には、最初に一人称で書いてしまったのもあって、
    これで十分、雰囲気が出せてると思っていたんですが。
    不評フルコースな感想を見るに、三人称が正解だったのかな、という気もします。しますが……正直まだ「こう書いて改善!」というイメージが見えて来なくて。
    もうちょい時間を置けば、客観視できるのかも。しばしステイさせてください。


  • 編集済

    追憶 ―十五年後―への応援コメント

    ホラーは苦手なのですが、拝読いたしました。
    (『世にも奇妙な物語』のような「不思議」で終わるの苦手。
     でも、梶野さんが後輩コンペで高めた作品と聞けば、気になるじゃないですか)

    読み終わったあと、自分の中で、まだ咀嚼できないままに、先に書かれているご感想を拝読したのですが……。
    え、皆様、手厳しいです。私は、怖いのが苦手なせいか、思考停止をしたというのに……。


    ただ、私には、「現在」のまりかの心理、行動が理解できませんでした。

    いつか現れる偽物(?)を殺すために、毒を用意していた、というわけですよね。
    つまり、常に、いつか現れる彼女を気にしていた、ということになります。

    私だったら、子供の時の怖い経験は、「忘れたい思い出」になると思います。
    とても怖い思いをしたけれど、警察に迎えに来てくれた母は、いつもの優しい母でした。
    そんな母を、そのときは怖いとは思ったけれど、その後は、今まで通り、親元で暮らしていたと読み取れます(お母さんが怖いから、おばあちゃんと暮らす、みたいなことがあれば、書かれているはずなので)。

    そうなると、「あのことは、夢だったんだ」と思い込んで、忘れようとする。少なくとも、私なら、そう思います。(夢ということにしなければ、母が怖くて一緒に暮らせそうもない)。
    だから、大人になったときに「いつでも殺せるように、毒を用意しておく=常に、心の中に彼女の存在がある」ことに納得ができませんでした。

    毒を用意するのであれば、彼女と再会したときは「今日は都合が悪いから」と言って家に誘わない。子供の時の恐怖が蘇る→おそらくまた来るだろうと思って、毒を用意する→毒を盛る、になるかな、と思いました。

    ただ、まりかが「毒殺」を考えるには、少し動機が足りないかと思いました。
    怖い思いをしたから、殺す。というのは、いくらなんでも、いきすぎなのでは、と。
    おかしい、とまでは言いませんが、まりかの心理描写で「殺さなければ、殺される」というような、追い詰められたような言葉くらいは欲しいと思いました。
    何故なら、子供のまりかは、「追い出された」のであって、命を狙われたわけではないからです。(怖い思いをしましたが、怖い状況に追いやられたから怖かったのであって、危険が迫ってきて怖かったわけではない)

    ホラーの怖さについては、よく分からないのですが(だから、ホラーが苦手なもので)、読者が主人公になりきれる、同化できる、と、怖いのではないかなぁ、と思います。
    そういう意味では、私が、まりかの心と同化できなかった分、怖さが減ってしまったかもしれません。

    あと……。
    現在のほう。途中まで、不倫の話に読めてしまいました。
    ブランドのバックがお揃いなのも、夫が贈ったのかも、と深読みしました。
    まりかがシャワーを浴びている間(まりか不在の状態)に、不倫行動をしているので、子供の時の母とは違った状況になっています。
    ……と、ここまで考えて、この話、実は「2パターン」に読めるのでは? と気づきました。

    ①初めに私が感じた通り、子供のときに現れた彼女が再び現れた。
    ②現在、部下と言って現れた女は、子供の時の彼女とは別人。ただの夫の不倫相手。
     そして、子供のときに彼女が再び現れたと思い込んだ、まりかが、殺人を犯す(ここがホラー)。

    すみません。どちらでしょうか?
    (私、まるきり勘違いをしていました?)
    (大人の彼女が現れた瞬間、私は「部下を自称しているだけ」だと思い込んだのです。
     だから、彼女と夫が抱き合っているときは、彼女の魔法(?)によって、彼女が妻だと思い込まされているのだと、解釈したのです。母は、彼女を娘だと思い込みましたし)
    (③のパターンとして、彼女は子供のときにあった子で、かつ、夫の部下で不倫相手。不倫相手だから、まりかを「妻の座」から追い出しに来た……とか?)
    だんだん、混乱してきました。申し訳ないです。
    (疑問が出てきてしまうと、「怖い」よりも、「なんで?」「どういうこと?」になってしまう気がします)


    ジャスミンがキーワードのように使われていて、物書き心が刺激されました。
    (他の書き手さんが、格好良くキーワードを使っているのを見ると、やられた感というか、負けるもんか感というかが、うずきます)

    それなら、もう一声。
    せっかく、白と黄色のジャスミンが出てきたので、もっと、話に絡められないでしょうか。
    「黄色」にマイナスのイメージをもたせる、といったような……。
    (ランドセルがおそろいの白、ではなくて、同じメーカー、同じデザインの色違いで、彼女のが「黄色」とか?)

    「小道具」については、「子供時代に、見つからなかったヘアピン」が大人のときに見つかると、怖い……かなぁ?


    長々と、勝手なことを申し上げて、失礼足しました。
    殴り書きですみません。
    (今、この夏場に、冷蔵庫が壊れて、ちょっと、てんてこ舞いです。
    24年ものの冷蔵庫が……、今年の冬こそ交換しようと泣きながら決意したばかりの冷蔵庫が……、真夏に壊れて、恐怖体験中。
    古くて修理部品は存在せず、新しく注文したものの到着は二日後……。
    冷凍庫は動いているので、なんとかしのいでいる、リアルホラー)


    誤字(?)報告です。

    喫茶店に入った私たちは、互いの(ここに改行がはいってしまっています)
    仕事の話で盛り上がった。

    ===

    追記

    あ。感想を書くことばかり考えていて、評価するのを忘れていました。
    ホラーが怖い私に、ここまで、いろいろ考えさせる作品なら、当然★3ですよ。


    作者からの返信

    ホラー苦手な月ノ瀬さんから、まさかの感想が!
    それも私ばりの長文……ありがとうございます。

    >私だったら、子供の時の怖い経験は、「忘れたい思い出」になると思います。

    作者としては、あの過去はマリカのトラウマなっていると解釈しています。「普段は忘れているが、ふとした弾みで蘇り、パニックを起こす」ような感じ。呪いのようなものです。

    母との関係も、元通りにならなかったことは、「あれからジャスミン茶が駄目になった」という部分で示唆したつもりです。母娘の関係は、ある程度修復しても完全ではないものだと。

    その上で、結婚しようやく得た家庭に対して、過去の再来に怯え、毒を蓄えたという展開は、私自身としては筋が通ると思っております。

    マリカは殺されこそしませんでしたが、子供がまったく謎の存在に親も家も奪われるという体験は、自殺も考え得る恐怖です。家に戻れた理由も謎のままで、次は二度と戻らないかもしれないと考えた末、過剰防衛に至った、という感じですね。もちろん正気の沙汰ではないのですが、そこは作者の想定通りの部分です。壊れてるのはマリカの方、というのが、二話目の趣旨なので。

    ただこの辺り、もう少し文字数使って語っておいてもよかったかなとは、今思いました。

    >……と、ここまで考えて、この話、実は「2パターン」に読めるのでは? と気づきました。

    御慧眼ですw
    二話目の展開は、意図してどちらにも読めるよう書いたものです。
    バッグについても、ご指摘のつもりで書きました。
    マリカは疑いなく、あの時の彼女だと思い込んでいますが、現実はどうなのか。その歪み具合が、二重底の恐怖になる……と考えての構成です。
    なので、正解については「ご想像にお任せします」が正しく。

    なんですが、ここまで評価悪いとうーんですね。
    サスペンス寄りにしたせいで、ホラーと軸がずれたんでしょうか。ここに関しては判断間違ってないと思いたいんですが。もうちょい反省期間置かせてください。

    >「黄色」にマイナスのイメージをもたせる
    狙いはわかりますが、一話目のランドセルは二人が近しい暗示として使っちゃったので、黄色に意味を持たせると「似てない」に寄るんですよね。(そう考えると、顔も美人でない方がよかったか?)
    私は逆にカロライナジャスミンも白に揃えたくて、黄色しかないことに憤慨してましたw 月ノ瀬さんと逆アプローチですが、細部までこだわる作風は同じで、嬉しくなりました。

    >「子供時代に、見つからなかったヘアピン」が大人のときに見つかる
    これも何度か考えたんですが(女のバッグから出てくるとか)、「判断は読者に任せる」スタンスのため、再登場はなくしました。出てきたら妖怪確定ですからw

    >冷蔵庫が壊れて、ちょっと、てんてこ舞いです。
    それは地獄ですね!
    スーパーで発泡スチロールの箱もらってくるとか、ご近所に助けて求めるくらいしか思いつきません! でかい冷蔵庫だとどうしようもないですよね……武運を祈ります。

    誤字、訂正しました。
    感想含めて身になりました。改めて感謝です!

  • 追憶 ―十五年後―への応援コメント

    拝読しました。
    怖さとかよりも、先に不思議さというか混乱が生じてしまいました。
    誰が誰なのかよく分からず。

    乗っ取られていく様子、茉莉花は自分なのかどうかあやふやになっていく部分を出すためかとは思うのですが、独白形式がよくない気がしました。
    本来前半の山場である母親に突き飛ばされるシーンも、客観的に感じてしまい主人公や母の感情の幅とかを感じにくくなってしまっている気がしました。

    後半は彼女は旦那を殺す気だったんですかね?
    ジャスミンやカロライナジャスミンを用意しているのですが、
    流石に何年も保存できるものでもないので常にストックしてるのか?
    後は、普通に販売されてるので、有毒性があるにしても、即死亡ではないと思うので目的がよく分からず。

    あと、十五年前と十五年後なのですが、この言い回しは現在があっての前と後ろではないかと。この後半が現在と判断しましたが、なにか読み解けていないのか。

    あ、読み解くという時点でそもそも良くないのかもしれません。
    なんとなく、調理法を間違えたような印象でした。

    作者からの返信

    率直な感想、ありがとうございます。
    今回は我ながら、やらかした感が強いです。

    >独白形式がよくない気がしました。
    ここら辺、迷いが出た結果なのかなと。
    初稿では前半は子供の一人称だったんですが、それだとホラー的な描写が描き切れず、大人の回想的な三人称に改稿したんです。
    適度に距離を取った方が恐怖感が出ると考えて直したはずが、突き飛ばすシーンでは中途半端になり、結果、そのような感想に至ったのではと推測。
    問題は、私自身もまだ、どう書くのが正解なのか見え切ってないことですね。
    それがわかれば、「こう直します」と即答するんですが……ううーん。

    >後半は彼女は旦那を殺す気だったんですかね?
    これは違うと考えています。
    旦那には毒のないジャスミン茶を用意したのが、その証拠です。

    >ジャスミンやカロライナジャスミンを用意しているのですが、
    >流石に何年も保存できるものでもないので常にストックしてるのか?
    今調べたところ、ジャスミン茶の賞味期限は一年半くらいのようで。
    (もっと長いと思ってた)
    どちらも容易に手に入るので、定期的に入れ替えてるのだと。

    >後は、普通に販売されてるので、有毒性があるにしても、即死亡ではないと思うので目的がよく分からず。
    こちらは調べている中で把握していましたが、高級なジャスミン茶が匂い写しを繰り返して香りを高めるように、純度を高めれば毒性も上げられるものと考えています。生花を茶に入れただけで中毒症状が出るレベルなので、毒性の高い蜜や根を混ぜて本気で茶を作れば、人も殺せるかな?という感じです。

    ただ、「殺す気かどうか」「その後どうするのか」という部分は、読者の想像に任せる、という手法でいいという気もしたので、そこまで煮詰めなかった部分ではあります。そこが引っ掛かってしまうとすれば、私の計算ミスということでしょう。申し訳ありません。

    >十五年前と十五年後なのですが、この言い回しは現在があっての前と後ろではないかと。この後半が現在と判断しましたが、なにか読み解けていないのか。

    後半が現在で間違っていません。
    十五年前と後、二つの時間軸から子供と大人のマリカが互いを観るイメージでつけたんですが、やはりややこしかったですね……

    >なんとなく、調理法を間違えたような印象でした。
    正直、私も今、そう思っていますw

    あらためて、忌憚ない感想に感謝です。
    私がミスった時は、この調子で遠慮なくお願いします。

  • 追憶 ―十五年後―への応援コメント


    拝読いたしました。

    なるほど、「怖くはない」との後輩氏の意見、分かるような w。
    ホラーと言うよりはサスペンス寄りですね。で、サスペンスに徹するなら、ここからもう二転三転ほしいところでしょうか。ドラマシリーズの一回目でエンドマークにしてしまった印象がありますねー。

    書き手自身よくご承知でしょうが、本作の恐怖の核は、「そっくりでもない相手が自分の部屋と家族をまるごとのっとって行き場がなくなった」という、その一点にあると思います。ので、本作で恐怖路線を突き詰めるとしたら、前半部分の展開のオチを「いつの間にか相手はいなくなってて、親も記憶がなかった」でうやむやとせずに、もっと短いスパン――数年か数ヶ月おきにでも、同じようなことが起きて、主人公がその都度対処を迫られる、とした方が、話をエスカレートもできるし、パターンの繰り返しの中でのハラハラも作りやすいのでは、などと考えました(あるいはこの話をこのままとして、殺したはずの相手の娘が現れる、などという続編展開の可能性もないではないですが)。

    ありがちなパターンだと、1)最初の騒ぎの時に相手を殺す 2)一応死体は何とかした(あるいはいつの間にか消えていた)はずなのに、数ヶ月したら同じような相手に声をかけられる 3)また殺す 4)また出てくる
    みたいなテンプレ? がありますんで、そこを捻っていく、とかですね。当然、字数は増えますんで、短編ギリギリみたいな長さになるかな?

    サスペンスに徹するとしても、現在の文章からもう一つ二つ要素はほしいと思いました。たとえばですが、前半で母親が正気に戻る際に、なんらかのアイテムなり行動なりで理由づけして、「こういうことをすれば、乗っ取りが解除できた」みたいな要素を入れておけば、後半に移ってから、その行動・アイテムをめぐる形で駆け引きなりバトルなりが作れます。その要素がジャスミン絡みだと、なおいいんではないかと。
    あるいは、「こういう経験をしたので、主人公はこのようにいびつな人格になった」という方向で後半を作る手もアリですね。今のままだと、前半の狂気すれすれのエピソードに対して、後半がやや薄くなってる気もします。もっととんでもない、あるいは意表を突く未来像を持ってきてもよかったんではないかと。

    そういえば、なくなったままのヘアピン、あれが結局そのままなのも、気になると言えば気になるかも ^^。なんならヘアピンを巡る攻防みたいな話にも出来たんではないかと思います。まあ、ホラーとして面白くなるかどうかはともかく。

    純粋な感想として、あと一点だけ申し上げます。
    後半のオチ、このままだと相手は死んで夫の(おそらくは進行中だった)不倫劇にも終止符が打てるわけですが、単にそれだけでいいのかな、とも思いました。まず旦那をどう処遇するのか 笑。死体の処理ももちろんですけれど、この後半部分は、単に相手を殺して全て終わり、という収まりのいい舞台設定になってないんで、その点でもやや中途半端さが出ていたかも知れません。なんと言っても、十五年越しの恨み(?)を晴らすには、微妙に物足りないようにも見えます。
    奇譚ぽくするのなら、最後に主人公が何らかの方法で(それこそジャスミンのヘアピンの魔力にでもすがって)乗っ取ろうとしてきた相手の身分を逆乗っ取りして、それなりに満足して終わり、という手もありますね。で、何年か経ったら、また自分の身辺にあの女がうろついてきた……という循環構造にするとか。全然怖くはないですが。


    うん、いつもながらキリがないですね。他人の文章はどうしてかくも可能性に満ちた素材と見えるのでありましょうか。
    そういうわけで、湾多の口からだと、「もっと長くしていっぱい要素詰め込もうよ」って話にしかなりません。拡大方向にしか頭が回らない、湾多の悪い癖です。すみません、外野からの意見として、お聞きいただければ w。

    作者からの返信

    感想ありがとうございます!
    おお、かつてない湾多さんの長文感想w
    ありがたいとともに、「どうやらミスったぞ」感をひしひしと感じています。

    >「怖くはない」との後輩氏の意見
    あ、ここだけは誤解です。
    「完成度は高いが怖くはない」という後輩コンペの意見は、今作の修正前の原稿へのものです。なので、今作の感想ということではありません。
    後輩から「絶対に訂正しといて」と釘を刺されたので、あしからずw
    今作に対する後輩感想は、また雑話ででも披露させていただこうかと。

    ご指摘の通り、今作はすったもんだの末、「ホラーとして怖くないなら」とサスペンスに舵を切ったつもりです。書く前は「30分サスペンス」というイメージで改稿しました。なので、そのイメージは伝わっているのかなと思います。

    >サスペンスに徹するなら、ここからもう二転三転ほしいところでしょうか。
    うーん、なるほど。
    おっしゃることもわかるんですが、今作では難しいかなというのが私の考えです。
    何がと言うと、ネタの深みと言うか。正直、長編に資するネタじゃないと思うんで。
    もし長編向きのスペシャルなネタだとしたら、私ももっと本腰入れるか、寝かして書くと思うのですが、今もってしても、このネタで面白く文章を広げる自信がありません。長さ的には、やはりこのくらいがベストかなと思うところです。

    実は、湾多さんにいただいたアドバイスの感じ、初稿で「オチが普通過ぎる」と
    後輩に言われた私が次々とボツられたリテイク案に似てるんですよ。もちろん全く同じではないんですが、揃って切り捨てられたのは、「どんどんテーマから離れていく」と。
    まあ、この時はまだホラーのつもりで書いてたので微妙に違うんですが、あまり要素を増やすと濁らせるというのはあるのかな、という気はします。

    ただ、色々いただいた意見を鑑みるに、サスペンスにはサスペンスなりの手法があるんだなと。でもって、自分がサスペンスをろくに読んでいないという圧倒的事実を突きつけられました。下手すればホラー以上にw
    なるほど、そもそも確かに、サスペンス風でショートにまとめようとすること自体が、ジャンル的に間違いなのかもしれません……ここら辺、要勉強ですね。

    アイテムとか攻略とか繰り返しとかも、正直、私自身は好みの方向なんですよ。
    少年漫画的と言うか、理論だって物事が進みますから。
    ただ、昔そういう風に書いて、「ホラーじゃねえ」と言われたトラウマがw
    「謎は謎のまま」「具体性を追求しない」辺りがホラーの肝と言われて、それも確かにと思ってる節があるので、ホラーにはどうなのかなと思うところです。
    エンタメとしては、多分そっちが正解なんだと思うんですが、おっしゃられるように、「どんどん怖くなくなる」んですよね。私がホラー苦手な理由ですw
    サスペンスだとどうなんでしょうね……うーん、そっちの経験値不足でわかりかねますが。

    出ますよねー、アイデア。
    上手く料理できてない作品だと、ドバドバとw

    >「もっと長くしていっぱい要素詰め込もうよ」
    私もぼちぼち中編くらいも手掛けたい気持ちはあるんですが、やはり質のいいネタがあってこそです。途中で面白くなくなりそうなネタだと、やはり短編でいいやってなるんですよね。逆に湾多さんはよく、あれだけ長く書けるもんだと毎回思います。善かれ悪しかれ。

    今作は失敗と考えて間違いないですが、そういう時こそ本音で感想いただけること、感謝しきりです。まさにそういう関係をこそ望んでいますので。
    いつかまた、ホラーでリベンジを果たしたいと思うので、また挑戦を受けてやってください。