7-1
「おはようございます」
「…………ああ。ハナは? 花でも摘みに行ったか? 花だけに」
「花様は体を清める為川に行っています。位置は把握しています。後その表現は本人に言わない事を強くお勧めします」
この状況で警戒心が薄い奴だ。まあ、その辺が乙女心という奴なのか?
「花様が居ない内に聞いておきたいのですが……どこまで行くおつもりですか?」
「どこまで、とは?」
昨日の残りを口に放り込みながら、分かりきった質問に敢えて聞き返した。
「マスター自身と花様の命が同時に危機に陥った時、自身の安全を優先するか、それとも花様の救出を優先するのか。予め聞いておきたいのですが……」
「それで? 次は左腕を切り捨てろってか?」
「その時点で『出来る範囲で助ける』の範囲を逸脱している、というのが私の見解です。そうなる前に、いえ、そうなる可能性が出た時点で手を引くのが最善です。そして」
口の中に残っていた兎の骨を噛み砕き、俺はその先を繋いだ。
「今がラストチャンス。だろ?」
「おっしゃる通りです」
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