生徒はみんなびっくりしていた、中にはそんな訳ないだろとつぶやく者もいた。担任の矢野先生自身も驚きを隠せられていなかった。

「な、何を言っているんだ？」

低い声で問う。そこで土屋さんが立ち上がり、スマホを操作しながら教卓まで来て、

「これは、先生の部屋の写真です。」

と言い、先生の部屋が映った画面を見せる。

「それがどうした。まず、学校にスマホの持ち込みは禁止だろう。」

それを無視し僕は

「部屋の真ん中に杉本さんの写真がある。しかもこの角度からの写真、杉本さんに許可を得て撮った物ではないでしょう。」

そう言うと1部の生徒から「盗撮？」という声があがった。

「ち、違うんだ。こ、これは、そ、その...」

と明らかに動揺する矢野先生。ここで追い討ちをかける。

「そしてあなたは学生の頃、同級生にみだらな行為をし、一度停学になっていますよね？」

するとまたクラスが騒がしくなった。

「そ、それは……」

クラスに沈黙がはしる。その数秒を沈黙を破ったのは教室のドアを勢いよく開け遅刻してきた波川くんだった。

「犯人は先生じゃない。」

と叫んだ。その瞬間僕は波川君が犯人だと思った。しかし彼は、

「犯人はお前だろ？土屋。」

「えっ？」

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