第7話事実
朝7時半に学校に着いた僕は先に来ていた土屋さんと一緒に職員室に行った。職員室には担任と数人の先生がいた。担任の席まで行き、
「今日朝のHRで話があるので来てください。」
と言い、教室をあとにした。担任は少し戸惑っていたが、
「分かった。」
と返事をした。
朝のHRまでの時間は寝たフリをして過ごした。HRが近づくにつれプレッシャーや緊張が増し、とても平静を装ってクラスメイトと雑談なんて出来なかった。もう少しすれば担任の裏の顔がみんなにバレる。僕と土屋さんだげが知っている裏の顔。ふと土屋さんを見るとなにか考え事をしているのか、ずっと天井ばかり見上げていた。
とうとうHRになってしまった。僕達の学校では、毎回HRの最後に生徒からの伝達という時間があり、係の人からのお知らせなどを生徒間で共有する時間だ。その日は誰も手を挙げていなかったので、僕は静かに手を挙げた。教卓に行くと同時に教室のドアを閉め、教室中に聞こえる声で僕は言った。
「杉本さんを殺した犯人がわかりました。」
クラスがどっとなる。担任も驚きを隠せていなかった。一呼吸置いて
「杉本さんを殺したのは矢野先生ですよね。」
そう告げた。
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