第4話
あつい。頭がぼうっとして、身体があつくて、むずむずする。
薬を打たれて、どれくらい経ったんだろう?2時間以上も縛られ続けている気がする。
首だけをなんとか動かすと、髪や身体の毛が動いたところからぞわぞわとした感覚が走ってそれが全身に回って、くすぐったいような、痺れるような感じだ。
乳首とか、ベロとか。ちんちんが、体の先っちょが全部あつい。
自分のちんちんが触ってほしい、というようにどくん、どくんと脈打っている。先っちょからとろとろとした液が流れ出て、体毛のところにまで流れて濡れている。
むずむずして、ぞわぞわして、触りたい。さわりたい。
息もあつくて、冷たい空気が口の中を通り過ぎるたびに喉がぞくぞくして脳が痺れていく感じがする。
「うあっ…あうぅ…」
我慢できない。ベロで、
ぞり、が口の中から喉を巡って、胸からからだのさきっちょへ拡がっていく。
それがやがて体のおまたの部分に…
「あっ!?うぁあ”♡!?」
気持ちいい、と分かるより先に絶頂してしまった。普段の射精とは全然違う。
どくん、どくん、どくんと何度も脈打つ。いつもひとりでする時よりも長くて、多く、イッちゃってる。
「うぅ”っやだっ!止まって!あ”っ♡」
気持ちよさに脳みそが耐えられない。壊れてしまいそうになる。歯をかみ締めて、止めたくて、身体をよじってベルトを外そうとしてるのに、動かす度にベッドにこすれる肌が、おしりもぞわりと撫でられて、太ももが擦れて、ぞわぞわして、悶えれば悶えるほど気持ちよくなってしまう。
何回もイッてるのに硬いままの自分のちんちんが、はね回って精液をまき散らして跳ね回る。ぴちょぴちょと肌に、顔にかかる。
いつもよりずっと濃ゆい香りがまた頭をしびれさせていく。
「えうぅ…ひ…ぁ…」
少しだけ治まってきた。もう精液は出ないけど、身体が震えて、甘くイくのを繰り返している。
がちゃり、と扉が開いてランが入ってきた。
と同時に、拘束が解かれていく。手足には痣が残ったけど、スッキリとして開放感が大きい。
本能的に逃げなきゃ、と思ったけど腰が砕けて、ぐったりとしてしまっている。足もふるえてしまって、到底、動けそうにない。
「お、いーねー。みっともなくイキ散らしてんじゃん。まだ効果出ないかなー、なんて思ってたけど免疫力高い女の子と比べて男は効果出るの早いね。」
その時おしりに軽い痛みと痺れが走り、電流のような背中をゾワゾワと通り抜けて脳みそにぶつかって、がくがくとまたイカされる。
「ツッッぐぅあっ!?」
出し切ったはずの絶頂が無理やり引き起こされたせいで、さっきよりも色のないぬるぬるした液が体がはねる度に漏れて、ベッドに撒き散らす。
「お、カワイイ声出せるようになってきたじゃあん?」
「ぎゃんっ!きゃうんっ!♡っぐぅっ♡」
ばちん、ばちんと何度もおしりを叩かれる度にイカされて、逃げたいのに背中のぞわぞわぞくぞくが取れてくれない。
ランはその光景がなんでもないことのように振る舞い、飽きたのかペットボトルの水をごくごくと飲みながらベッドの周りをうろつく。
「量も質も、まーいいね。プルプルしてる。どう?お薬の効き目。“まだ30分しか”経ってないけど。」
嘘だ…永遠に続いていそうな、あの暴力のような気持ちよさが、脳が焼けつきそうなあの時間が、たった30分。
「まぁこれ、初期症状みたいなもんだし。これから“もっとデカい”のが来るから。まーでも、休憩くらいは挟まないとね。射精はカロリーもタンパク質も使うし。夜遅いけど、ご飯にしよっか。どうせこれから昼も夜も関係なくなるんだからいつでもいいよね。」
虚ろな目で見ると、サイドテーブルには錠剤や、ゼリー、スポーツドリンクと言った栄養補助品と、温かいシチューが大盛りでお皿に載っていた。
「まぁ、何もしなきゃ死んじゃうからね。流石に飯くらいは食わせるって。言ったでしょ?監禁には金がかかるって。ぬくいもんくらいいくらでも食べさせてあげるよ。ルアくんは商品だからデブるのは厳禁だけどね。」
今までのおちゃらけていながらドライで、怖さを滲ませていたランがその時少しだけ優しく見えた。
そのランが、ベッドに撒き散らした俺の精液を手で丁寧にすくい取っている。
「?いや、風呂くらい入らせるけどベッドでは汗かくからね。ルアくんこれから精子タップリ吐き出すし、シーツだって取り替えるけど1日2日は使い回すもんだぜ?」
俺の精液が、ランの掌にどんどん溜まっていく。コップ半分くらいは乗っていそうだ。
「それにほら、ね。再利用できるし。」
ぱちゃぱちゃぱちゃ。
ランは、すくい上げた俺の精液をシチューの入った皿に全部入れていた。
「精液はタンパク質の塊だからねー。出した分はそこからもっかい補給できていや、経済的だね。反芻みたいなもんだよ。牛だってやってる。死にゃしないから存分に食べな。」
胸に、重たいものが載せられたような気がした。ランの俺を見る目も、声も変わらない。
ランが、後ろに手を組ませてまた俺を縛る。
抱き上げて姿勢を整えさせられると、俺は床に跪く形にさせられた。
まるで、餌を食わされる犬のポーズ。
「バイタル
「や…食べたくない…こんなのは、嫌です…お薬なら我慢するので…普通にたべさせてください。にげません。にげませんので。」
「いや、ごめんね。薬は打つし、逃がさないし、それ食わないとルアくんが普通に死んじゃうのよ。無理やり点滴で流し込んでもいいんだけどさ、注射針の痕とか傷がついちゃうと評価悪いんだよねー。あとさ、“犬”が口答えしちゃだめでしょ?」
だめだ。壊れそうになる。ホントにもう逃げられない、ダメなところに来てるんだ。でも死にたくもないし、…どこか逆らえない自分がいる。
ランが、喋るとその声が、ぞわりと下半身に響いてまた疼き出してくる。
怖いのに、もう一度聞いてみたくて、心がぐちゃぐちゃする。
「ルアくんは物わかりが早いね。俺の言うこと聞く?」
「…はい…」
顔をトレーにちかづけて、舌で少し舐めて、温度を確かめる。ちょうどいい温度だと感じた時に、ぬるりとした物が口の中に入ってきた。
少しだけ生っぽい香りだけど、それでもシチューの美味しさでごまかせる。
気づけば、ペットの犬のようにぺちゃ、ぺちゃとさらに顔を突っ込んで食べていた。
「豆乳も飲みな。女の子みたいに胸が柔らかくなるからね。一応調べてはあるけど別にアレルギーないよね?」
「はい…」
ランはじい、と俺が皿を舐める姿を見ていた。食べ終わるのを確認すると、顎を手で持ち上げて錠剤を口に含ましてくる。
「ゆっくりでいい。焦らず飲んでね。」
ぐびり、ぐびりと水で流し込むと固形物が喉をとおりすぎていくのがわかった。
「ルアくん、気持ち悪いとかない?」
「はい、ないです…」
「餌をくれた優しいランさんにお礼は?」
ランは、俺の目を見ている。ランの目に、俺が映っているのがわかるくらい近くで。
良いとか悪いっていう感情のない、冷たい目で、“ペット”の俺をしつけてくる。
「…ご馳走様でした…ありがとうございました。」
“餌”と言われたことももはやどうでも良くて、ただ安心したくて、言われた通りの行動をしている。もう、このウルフドッグにオスとしてのマウントポジションを取られてしまっていることは明白だった。
「はい。よく言えました。ルアくんはえらいねえ。」
さわ、と頭を撫でられる。褒められたその瞬間、頭がしびれて下半身がはねた。
びくっ、びぐっびくっ…
「あ”っ♡や”っどうしててっっ♡」
「あらら、嬉ション感覚でもう射精できるようになったか。ペットの才能あるよ。ルアくん。」
ランが、僕のペニスを握って先っぽを撫で回す。
頭にチカチカと白い光が走って、その感覚がまた全身を回って甘い快楽に変わっていく。
膝がガクガクと震えて、姿勢を維持できなくて身をよじる。
「やだっっ!ラ”ン♡触らないでっ」
「ダメじゃん。食ったばっかなのにすぐ射精しちゃ。薬の本段階来ちゃったかな~、それじゃ意味無いでしょ。それに___」
ランが俺を抱き上げてベッドに放り投げる。そのまま俺のちんちんを握ると顔を掴んで、すぐ近くで目と目が合わさる。
「ラン様、でしょ?」
握られたおれのちんちんがまたなで回されて、ごしごしとしごかれる。絞りあげられた矢先から精液があふれて、止まらない。
「ごめ”ん”な”さい” ♡っぐぅ”♡いぎましだっやだっ♡あ”っっ」
動きはとまらなくて、頭がずっとばちばちしている。
身を捩って逃げようとするのに、押さえつけられて動けない。
「ラ”ンさまっ”ごめんな”さいっ♡呼びま”す!ぁ”っ”♡っン”さま”っ」
「よーしいい子だ。」
うでがとまってくれた。
なのに、びくん、びくんとおれのからだがとまらない。
みみをつかまれて、もちあげられる。
ちょうど、らんさまのこしのあたりに。
おとこのひとの、かおりがする。
「蕩けて溺れてきたし、そろそろ奉仕の方も覚えていこっか。今さんざん撒き散らしたザーメンも補給しなきゃだしね。」
らんさまのズボンのあたりにはなをおしつけられて、においをかがされる。
「ほら、これからの人生のルアくんをダメにしちゃうご主人様がここにいるから、深呼吸して匂い覚えな?」
すう、すう、といきをすうと はなにかたいものがあたって、おしあげられる。
いまから、これにだめにされるんだ。
ごしゅじんさま。
あたまのなかでことばをとなえると、また、ちんちんがきもちよくなって、だしてしまった。
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