15.私のテキトーな創作論⑨~天の神様のお話~


「ほとんどの人々は他の人々である。

 彼らの思考は誰かの意見、彼らの人生は模倣、そして彼らの情熱は引用である。」

 かの有名なアイルランドの詩人、オスカー・ワイルドはこう言いました。


 この言葉に出会ったとき、「やっぱり人は皆、誰かを模倣しながら生きている」と真っ先に私は思ったのです。



 ここカクヨムでは、異世界転生ファンタジーものが幅を利かせていますけれど、


「物語はすべからく、虚構のノンフィクションから生まれる本物のフィクション」


 と私は考えていますので、異世界の扉はどこにだって等しく、皆様の心の中に鍵をかけられず解放されています。

 つまり、物語を妄想した時点で、そこは異世界へ通じる道なのです。



 物語にはやっぱり、神様のお話という土壌があって、その土の上に哲学という種が芽を開き、私たちの物語が生まれ育つ緑萌ゆる惑星へ変貌を遂げるのです。


 神様がお創りになられた物語は、古今東西あふれています。

 日本にも邪馬台国。古事記が有名ですよね。アマテラス。



 これらを土台として、歴史小説であれ、ファンタジー小説であれ、SFだって、紐解くとすべてはつながっているように思えてなりません。



 要は、その中で自分が好きなジャンルを選んで、物語を紡いでいけばいいのです。テーマはきっと、どのジャンルでもつながるはずですから。



 私の好きな小説のジャンルは読むも書くも雑食で、歴史物もファンタジーも現代ものも、SFだって、いつか書いてみたいと思っています。



 一時期、百人一首にはまっていたことがあって、百人一首を題材にした短編小説を書いたこともありました。

 実際に短歌を主題とした物語を書くとなれば、時代は平安時代。歴史小説は時代考証が重要な要素なので、吐きそうになるくらい勉強が必要です。

 嘘か本当か。かの有名な司馬遼太郎が小説を書くために素材集めで本屋へ行くと、ぺんぺん草も生えぬほどにごっそりと本が無くなるとか。



 ファンタジーだって、世界そのものを一から構築する作業。

 国の間の抗争。宗教。通貨、種族、食べ物、文明度。魔法って何。剣と盾とは、神話の根本とは。

 こちらもまた、頭がパンクしそうになるほど、細かい設定を練らねばなりません。



 ということを考えたら、現代社会を焦点にした物語がやっぱり書きやすい――、

 なんてことはなく、最近の社会問題をアンチテーゼに物語の中へ織り込むって、結構大変な作業なのですよね。

 この世界の中で、主人公がどういう生き方をしてきて、どんな考え方に至ったのか。キャラクターの沼に深く深く沈みこんで、そのキャラクターそのものになって物語を紡いでいかないと、心が突き刺さる文章なんて書けません。




 こんなふうに、なんにでも興味を持てってことなのですよね。創作するって。


 常に頭のてっぺんにアンテナ立てて、「ネタ発見! ネタ発見!」とサイレン鳴らしていないと、継続して創作なんてできません。天の声に耳を澄ますのです。そうすることで、アイデアがぽろぽろっと、頭の中に転がり落ちてきます。



 さぁ、あなたも。

 頭の中にある世界を吐き出して、文章にして見ませんか?

 たーのしーいですよ。



 ところで私、偉そうなことばかり書いていますが。

 これは成功体験でもなんでもありませんので。念のため。

 ただ自分がこうやって物語を書いていかないと、少なくとも次のステップに進めないぞ、という意気込みをつらつらと書いているだけですので!


 皆さんは皆さんの書き方で、物語を描いていきましょうね。




 話が変わるのですが、『RPGツクール』ってゲームを皆さん、ご存じですか?

 弟が昔、ニンテンドー3DSでやっていたのですが、要は与えられた素材からパラメータを設定して組み合わせて、簡単なロールプレイングゲームを作ることができるゲームです。

 そのゲームの骨格となる物語や魔法、道具や武器・防具、モンスターを妄想してデザインすることが楽しかったのです。デザインと言っても絵ではありません。文字だけ。

 無駄な妄想をすることが、本当に私は大好きで。そういう無駄も、頭のアンテナを磨くためには必要なのですよ、ってことを最後に述べておきます。



 ではまた。

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